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栄通記

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2007年 10月 17日

352) ①洞爺 「洞爺村国際彫刻ビエンナーレ 2007年入賞作品展」 9月22日(土)~10月21日(日)

352) ①洞爺 「洞爺村国際彫刻ビエンナーレ 2007年入賞作品展」 9月22日(土)~10月21日(日) _f0126829_17214775.jpg
(↑:会場の入り口。小中学生の石膏作品が迎えてくれる。中学生の作品、飛び抜けて上手いというわけでは無いが、タイトルがかっこいい。)

○洞爺村国際彫刻ビエンナーレ 2007年入賞作品展

 会場:洞爺総合センター
    虻田郡洞爺湖町洞爺町132
    電話(0142)82-5111
 会期:2007年9月22日(土)~10月21日(日)・無休
 時間:10:00~16:30 (土曜日は~20:00まで)
 料金:無料
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(↑:大賞及び入賞作品。パンフより)


 会期は今週の日曜日までです。是非是非。

 仕事で世話になっている現代作家に、「面白かった面白かった」と連発したら、とうとう行く決心をされた。決め手は道内(札幌)から3名の作家が入選していることだった。もっとも、彼は以前に見たことがあるので、この展覧会の魅力は充分知っている。
 阿部典英、「そーらん節ロックにのって祭り来る」・小田襄賞。杉田光江「腑海(ふかい)」。ヨモギ沢詳子、「森へ’07」。阿部さんのユーモア、杉田さんの気持ち悪さ、ヨモギ沢さんの不思議さと三者三様だ。ヨモギ沢さんのはいつもの新聞を小さく三角錐にして蝋で固めたものだが、技法を見慣れている目には迫力だとか、拡がり感が乏しいように思えた。

 20×30×40cmという立体作品の応募規定。「手のひらの宇宙」。「大きいことは良い事だ」という標語が昔流行った。旧洞爺村は人口2000人に満たなかった。小さい村が息長く小さい公募展をしている。小ささに作家の技術・思想を詰め込んで、一堂に会しての競争展は楽しい以上に迫力があった。国際展だから民族性からくる感性の違いも味わえる。しかも、最終審査は町民参加の公開だ。応募作品総数、46ヶ国・r450点。リバーサルフィルム(スライド)による東京での2度の予備審査通過作品は58点。その中から審査員によって5作品が入賞する。途中経過を町民が別室で知らされるのだ。最後に町民投票によって「洞爺湖賞」が選ばれる。応募点数はいままでで最低数。原因は合併による広報の事務的遅れ、一過性の問題。フィルム・エントリー方式が時代にあっていないかも知れないという問題。受付の方は、作品の質の向上も一因ではないかとのこと。58点の作品は例年とは決して劣るものでは無いと審査員の声を伝えていた。・・以上は図録に基づいた説明。次回はこの公開審査風景を見たいものだ。

 こういう展覧会の鑑賞は自分の好みが中心になりがちだ。「洞爺湖賞」などは市民選考だから考えてしまう。竹鶴寿男、「手の中の街」。透明の円いアクリル中に、ステンなどの三つの球体が重ならないように並べてある。デザイン的というかカッコ良いのだ。高層ビルのオフィスに似合う作品だ。全体が洞爺湖のイメージということだろう。

大賞はウィー・セボグ(韓国)、「宇宙の種」。大賞らしい作品。まさに「手のひらの宇宙」を表現している。

以下好み。
総じて具象的で解り易いのにが目に入った。(以下、図録より。)

352) ①洞爺 「洞爺村国際彫刻ビエンナーレ 2007年入賞作品展」 9月22日(土)~10月21日(日) _f0126829_16493542.jpg
 ↑:OBERNEDER(ドイツ・イタリア在住)、「創造」。
ユーモラスでヒューマンな作品。記憶に残る第一等の作品。名前はドイツ読みで、オベルネデル、オバーネダーさん?
 誇張された体の線、創造上の生き物・妊婦が膣から誕生しようとしている赤ちゃんを両の掌で包み、妊婦の目と赤ちゃんの目が見詰め合っている。赤ちゃんと妊婦、股を広げた大胆なポーズが僕の言語化をグロテスクにしがちだ。わずかに膨れた乳房、妊婦の証の下腹部の張り、後ろから見ればヒップ・ラインが美しい。

(②に続く。)

by sakaidoori | 2007-10-17 17:27 | [洞爺]


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