○ 林武・色鉛筆画展
会場:札幌市資料館2Fミニギャラリー1・2室
大通西13 (旧札幌控訴院)
電話(011)251-0731
会期:2007年10月10日(火)~10月14日(日)
時間:9:00~19:00(最終日は19:00まで)
見ていて、「あー、この人は色鉛筆が好きなんだなー」と、つくづく思いました。色を優しく優しく、静かに静かに塗っていく、置いていくという絵です。鉛筆を持つ手も、描かれる紙も変に汚すのは嫌いな方だと思います。強い個性を求める人にとっては物足りない思いがすることでしょう。ですが、描かれた結果としての絵も大事ですが、絵を慈しんで取り組んでいるのがストレートに伝わる絵も時には大事なものです。
↑:「サイロのある風景」
小品です。林さんは風景を中心にして描いています。この作品は風景というよりも、「絵」を描いているといった方が良いでしょう。「枝ぶりに囲まれた空間が気に入った。その空間を埋める線と面のサイロが収まりがいい。構図的に空間、枝ぶり、サイロをどういう風に絵にしようか」と、悩みながら、普段とは違う絵に対する取り組みに、喜びが湧いて描いた作品、と受け取りました。
↑:上から、「冬木立」、「旧製乳所」。
ともに他の作品よりも大振り。林さんは薄塗りを好んでいるので、大きさ的には葉書大くらいが最も適しているのではと語っていました。大きさへの限界を試みた作品かも知れません。
←:「ケンとメリーの木(美瑛)」
象徴的な絵です。か細い線と色の世界に「私はそれでもそこに居ます」と言っているようです。
写真紹介は林さんのメインよりも少しずれているかもしれません。好み中心の紹介です。