栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 10月 08日

342)時計台 「阿地信美智(アチノブミチ)・展」 終了・10月1日(月)~10月6日(土)

○ 阿地信美智(アチ ノブミチ)・展 vol.7
    阿地的空間処理(試行)

 会場:時計台ギャラリー 2階B室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:2007年10月1日(月)~10月6日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)


☆1963年阿寒町生まれ
 1987年北海道教育大学釧路分校卒業
 1989年新道展初出品、初入選
 1994年同展会友推挙
 1996年同展会員推挙
 2007年同展退会(4月19日結論、4月20日事務局に通知
   現在、札幌市在住

f0126829_1846538.jpg

 会場には写真に載せた作品だけ。縦長の部屋の奥に鎮座している。タイトルも小品も説明も一切無し。

 阿地さんは新道展でインスタレーション作家として活躍していたと思う。丁寧な作業で、インスタレーション=仮説空間として、見世物小屋というのか、箱物を作って鑑賞者が中に入って親しんでもらう。そこから彼の時空間が始まるという作風です。作品に触れてもらって、古き良き時代にさかのばったかのような錯覚を起こすのです。その為には素材としての木が良いのでしょう。それを機械的にならない感じで、目に優しく、歩んでも丈夫で、触ればもっと和む。空間は壁に飾るボックス・アートの拡大版で、中に入る人・物・空気を包み込む卵アートと言えると思う。

 だが、今展では自分の空間感覚を試そうとしている。実体としての作品から、広がり・可能性としての場としてチャレンジしている。
 この作品は名称を与えるならば、「祭壇」と名づけても良いだろう。更に、仕事の丁寧さは「親しみ」という領域を超えて、作家・阿地の精神的人格的修行の産物へと昇華されている。「祭壇」ではあるが、「茶室」の心でもある。一期一会的な人との触れ合い、人の在りようの高揚を求めている。それを閉じた茶室でなく、壁が「斜めに在る」ことによって外へと飛翔しようとしている。

 今展に美しさと同時に精神性を見た。それは僕にとってはかなわぬ願望である。作家・阿地にとっては求道の一里塚なのだろう。何を求めているのか。人格の形成であり、「悟り」と言って良いかもしれない。ますます僕にとっては遠い世界だ。


f0126829_07181.jpg
 ↑:中央の部分。四角い穴の部分には水が入っていています。その中にお供え物のように、からくり機械?があります。

f0126829_012176.jpg
 ↑:聖水の周りには四方に砂箱があります。線香を使いたくなります。


f0126829_0144016.jpg
 ↑:参考資料。2005年、新道展50周年記念展(於・近美)出品作(同展図録より)。

by sakaidoori | 2007-10-08 23:49 |    (時計台)


<< 342)時計台 「第31回 北...      341) ②市民ギャラリー 「... >>