栄通記

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2007年 09月 22日

322)いろへや 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 終了・9月15日(土)~9月20日(木)

○ 藤谷康晴ライブ・ドローイング
    ー黒くぬれ!ー

 会場:いろへや
    中央区南11西13(東南角地の2階建てアパート風の建物が「プラハ2+ディープ・さっぽっろ」で、その2階にある小さなレンタル・スペース。)
 会期:2007年9月15日(土)~9月20日(木)
 時間:11:00~19:00

※15日(土)に11時から19時までライブを行い、二日目以降は展示になりま

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 ↑:入り口の様子。いろへやは狭い。だから入り口も狭い。女の子の秘密の部屋といった感じ。

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f0126829_0144253.jpg 上の写真がライブ・ドローイングの「作品」だ。今回は作品として見ても面白い。幅1m、奥域3mぐらいの空間、上部の明り取りがやけにまぶしい。デザイン的構成のいろへやの奥の間を囚人の闘いの場に変えてしまった。鑑賞者は手前のピンクと黄色のちゃぶ台の間でマジックの走る音と同時に見下ろすように対座したのだろう。

 色は黒のみ。線はマジック、街並の道路図のような直線と克明な異形の生命体。鬼が都会を徘徊している。スプレーの黒魂が目に迫る。斑点がどこか不気味で痛ましい。左右の上の方に一本の線が引かれ、そこから行く筋も線がたれ落ちている。中途で力尽きた線。床までたどり着き、あたりを侵す線。ペンキだろうか。ライブはマジック、ペンキ、スプレーの順ではなかろうか。線で表された形あるものが侵食、破壊されて、最後に人型の量魂を中心に藤谷の闇の世界が立ち現れたのだ。この部屋はブラック・ホールだ。明り取りの隙間から全てを引き込み、藤谷の魂で壁にその姿を貼り付けたのだ。僕達は知っている。原爆が落とされ、生きた人間が影として壁に貼り付けられた姿を。それは酷く残忍な世界だ。女の子の隠し部屋という半日常性の裏側に同次元の藤谷の狂が同居している。シンナーの匂いが女の残り香のように藤谷の世界に狂おしく迫る。それは藤谷が発した道具の印のはずなのに。

 可愛いいろへやー犯す線、女ー男。綺麗な部屋で心休まる作品を見るのも楽しい。ミスマッチの中で藤谷君のように蠢き、格闘し、「オレを見てくれ」という場も刺激的だ。
 藤谷君はフロッタージュも重要な表現手段にしている。今回は逆フロッタージュと見た。広島に拘る岡部昌生、彼に見てもらいたい「作品」だ。だがこの「絵」は既に無くなった。壁に直描きされ、既に白く塗りつぶされたと聞く。黒き闇の中に静かに帰っていったのだ。何事も無かったかのように。何と潔い態度だろう。

 藤谷康晴、実に愛すべき青年だ。だから次も見に行くのだ。


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by sakaidoori | 2007-09-22 23:06 |    (いろへや Dr.ツクール) | Trackback | Comments(0)
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