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栄通記

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2007年 08月 09日

288)CAI 「グローバル・プレーヤーズin札幌」 8月6日(月)~8月29日(水)

○ グローバル・プレーヤーズin札幌

 会場:CAI現代研究所
     北1西28
     電話(011)643-2404
 会期:2007年8月6日(月)~8月29日(水)
 休み:日曜日
 時間:13:00~19:00 
 
 出品作家:峰坂卓郎、大巻伸嗣、仲啓介、加藤泉、木村太陽、古伏脇 司、駒方克哉、祐成政徳、津田亜紀子、松井紫朗、端聡、渡辺紅月、ニナ・フィッシャー&マロアン・エル・サニー

 案内文より
グローバル・プレーヤーズ 「一昨年の『日本におけるドイツ年』で両国外務省の協力のもと日独を代表する27名の作家による日独現代美術展『グローバル・プレーヤーズ』がそれぞれ横浜のBankARTそしてドイツはLudwig Forum Aachen(ルドヴィック・フォルム・アーフェン?)にて巡回展で行われました。札幌から見に行かれた人も多く、このような展覧会を是非、札幌でも見たいとのリクエストが多くあり、今展の8月に日本側アーティストを中心にCAIで行う運びになったのです。作品は小品が中心ですが、インスタレーション、映像作品も展示されます。」

 何はともあれ、会場風景を写真紹介しましょう。個々の作品理解の役には立ちません。

288)CAI 「グローバル・プレーヤーズin札幌」 8月6日(月)~8月29日(水)_f0126829_14193461.jpg
↑:①
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↑:②
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 ↑:③。①②③は入ってすぐの広い会場。後で写真を載せますが、入り口左側の壁には端さんの小品が一点あります。

288)CAI 「グローバル・プレーヤーズin札幌」 8月6日(月)~8月29日(水)_f0126829_14232659.jpg
 ↑:④奥のほうの左側の展示室。

 輸送の問題などで、小品中心になった思います。尋問室のような部屋にいじけたように作品が四隅に並べてあります。何とも冷ややかな空間にこじんまりと作品が主張しているようです。会場には本展時のカタログが1000円で販売しています。このカタログがありがたい。小冊子ですが、その写真と、解説文(山本和弘/美術評論家・栃木県立美術館学芸員「政治的苦境と芸術的苦境」)、と今展のオリジナル作品を鑑賞すれば、「グローバル・プレーヤーズ展」のおおよその輪郭が想像できそうな感じです。もっとも、僕はドイツに行ったことが無いから空想と言ったほうが近いかもしれません。

 彼・彼女等の作品を一まとめに言うことはできません。多くの作家が初見なのでただ見てきたと言うのが実態に近い言葉です。カタログには出品作家のことを「日本を代表する若手」と、謳っています。こういう常套句に関係なく、札幌以外の現代美術作品を見て確認しておきたいものです。

 写真で二つの明るく輝いている作品・峰坂卓郎「Blight and Dark Matter」。アクリル板と光、現代文明の物質的側面と絡めて何かを語りたい人でしょうか。

 ①の右下の4つを結んだ三角錐。沖啓介「OOB:out of body」・発砲スチロール・針金。好きな作品。白いものは脳です。発砲スチロールだから軽い、簡単に物を突き通します。非常にリアルな脳です。人間批判とは異質な主調、人という根源と物質性を思いました。

288)CAI 「グローバル・プレーヤーズin札幌」 8月6日(月)~8月29日(水)_f0126829_1522454.jpg 左の作品は唯一お願いして個人撮影しました。津田亜紀子、「編む」2007年・樹脂・布、「笑う」2005年・樹脂・布。上の女性の顔は照明で見づらいですが、リアルな顔立ちです。顔全体に模様の付いた布を張っていて、刺青という印象です。布が厚手のカーテン風で、展示場所によっては、顔と空間が一体化したような錯覚に陥るでしょう。綺麗で不気味で魅入ってしまいまいた。人間存在の追及とも取れますが、しなやかな視点に注目の人です。









288)CAI 「グローバル・プレーヤーズin札幌」 8月6日(月)~8月29日(水)_f0126829_15394827.jpg 加藤泉さんの童画的ドローイングなど、小品ですが語るとキリがありません。

 最後に地元の端さんの紹介をしましょう(左の写真)。この作品のいいところは展示にあります。日の当たる所を望んでいる端さんなのに無照明なのです。会場全体が「いじけた展示空間」と書きましたが、その代表的展示が端さんなのです。単なる展示のための工夫でしょうか。端作品の秘部の一面なのでしょうか。「A letter to the hope06-07」・2006~07年。

by sakaidoori | 2007-08-09 16:01 | CAI(円山)


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