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栄通記

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2007年 08月 07日

286)時計台 「小倉恵一個展」油彩 終了(7・30-8・4)

○ 小倉恵一 個展

 会場:時計台ギャラリー 3階EF室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:2007年7月30日(月)~8月4日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)

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 ↑:上、「波」。下、「翠の海」。

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 ↑:左側、「紅い花、白い壁」。右側、「空夜」。

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 ↑:左側、「夏至「。右側、「浮葉」。

 横長の二点の作品が目に付く。フキとその前の少年を描いた絵は今春見た。海の絵はおそらくその絵と同じ時期に描かれたものだろう。二つで一組だろう。男の「見果てぬ夢」、そんなことを連想してしまう。少年に託した回想的思いと、過去を見つめ、現在と対話しているようだ。絵を見ていると自分自身の少年時代、回想、「大きくなったら大人になれるのかな~」そんなことを思い出した。
 女性を描いた作品などが最近作なのだろうか。ちょっと日本画のようなムードで対象をしっかり描いている。何故か小倉君は人の横顔が好きだ。絵描きは対象を見るものだが、彼は見られるのが苦手なのかもしれない。思い出という宝箱の中に美を封印しようとしているみたいだ。女性達はシャツを着た少年の思慕の相手なのかしら。エロス以前、初恋のようなロマンティシズム。端正な美を表現する小倉君。彼の出発を記念する個展だ。

 本当に小さな作品が広い部屋に横並びで飾られていた。掌に乗せたくなるような可愛い作品だ。やはり美を閉じ込めるように描きたいのだろう。残念なのは、その作品に思い入れが強すぎて、展示壁面を占有しすぎていたことだ。個展経験の未熟さからからだと思う。もう少し中品、大作が見たかった。

 小倉君のゆっくりした時間にこれからも付き合っていこう。絵はゆっくり見るに限る。

by sakaidoori | 2007-08-07 15:26 | 時計台


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