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栄通記

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2007年 06月 25日

234) ④全道展によせて、会員・杉吉篤

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 上の作品は全道展出品の会員・杉吉篤、「泳ぎ続けて」・F100です。
 杉吉さんは毎年ユリイカで個展をされています。それも年末です。昨年の個展の時にオーナー・鈴木さんとも一緒にお話しをしました。印象に残ったのでミクシィーに記録しておきました。もうすぐ近美で「ダリ展」も開かれることです。いい機会ですから再掲します。今年もクリスマス時期には個展をされると思います。あっけらかんとした不思議な生き物を見に行って下さい。写真はその個展時のD.M.です。
 (追記。今年の作品ですが、生き物の各パーツがとてもリアルでした。特に、はらわた部分の白い皮膚?などはもっこりと丸く膨らんでいました。思わず手で触りたくなりました。超空想と超写実、超ユーモア、なんだかスペインみたいです。)

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○ 杉吉 篤個展
     自由美術会員・全道展会員

 場所:ギャラリー ユリイカ
    南3西1和田ビル2F・北向き
 期間:2006年12月12日(月)~17日(日)
 時間:11:00~19:00 (最終日17:00まで)

 ユリイカにおける第26回個展です。杉吉さんの年齢はとても数えやすい。46歳です。つまり、21歳の時から連続して毎年個展をしているのです。ユリイカは今年で26年目ですから符合しています。しかも、貸しギャラリーとして始めてのお客さんでもある訳です。

 真っ暗くなった6時過ぎに訪問した。初日だが結局お客は僕が最後だった。オーナー鈴木さんと杉吉さんが窓辺の椅子に対座して佇んでいる。鈴木さんと会うのも久しぶりだ。直ぐに呼ばれて、何故だか杉吉さんの青春時代の話になった。杉吉さんははしゃいで話す人ではありません。一見、会話を毛嫌いしているような風情です。尋ねても、2、3テンポ間をおいて返事が返ってくるという時の経過です。しっかりした返事が返ってきます。
 高校を卒業して、単身パリに1年間絵画勉強渡航をされたとのことです。28年前の話、無鉄砲というか怖いもの知らずです。当時日曜日はパリの美術館は無料開放で毎週通ったそうです。もちろんイタリアやスペインなどにも原画鑑賞旅行をされています。パリに着いた矢先に「ダリ展」があって、「ぶったまげました」と連発していました。「今、日本でもダリ展をしているが、あんなものではないですよ。・・・」淡々と興奮して話は弾みます。若干21歳、第1回杉吉青年の個展はダリの影響そのもので迫力があったと、鈴木さんが教えてくれます。
 杉吉さんの作品は大きなキャンバスに空想上の生物を一匹だけ描いたものが大半です。少しだけ不気味ですが、どこかユーモラスで笑ってしまいそうです。以前は立体作品を作っていましたが、ややふざけ気味のユーモア溢れるものでした。ダリの影響といえるのかは判りませんが、杉吉ワールドとダリ的なものは理解の窓口かもしれません。手足も好きだと言っていました。その辺も気を付けて観て下さい。灰色一色の背景、マチエールというのですか、画質感もセールス・ポイントだと思います。

 何故だか、話に気をとられて写真撮影をわすれてしまいました。

 写真は今展のD.M.「罰」・アクリルF100。今年の全道展にも出品していました。その時のタイトルは「×ーバツ」でした。


 参考写真追加

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 ↑:全て全道展図録より。
 上段左側、2005年版、「獣(じゅう)」・F100
 上段右側、2004年版、「新世界」・F100
 下段、2003年版、「心」・F100、(新会員推挙作品)
 

by sakaidoori | 2007-06-25 23:25 | (ユリイカ)


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