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栄通記

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2007年 06月 11日

215) ①函館美術館 岸田劉生展」 ~7月29日(日)まで

○ 画家・岸田劉生の軌跡   油彩画、装丁画、水彩画などを中心に
       駆け抜けた38年

 会場:函館美術館
     函館市五稜郭町37-6・五稜郭公園入り口近く
     電話(0138)56-6311
 会期:2007年6月9日~7月29日(日)
 休館:月曜日(7月16日は開館)、7月17日

 1891年・明治4年  東京・銀座に生まれる。吟香・勝子の4男、14人兄弟の9番目。
 1905年・明治38年 14歳。6月に父、12月に母を亡くす。
 1906年・明治39年 15歳。洗礼を受ける。この頃から絵画を始める。
 1908年・明治41年 17歳。黒田清輝の白馬会で油彩を学ぶ。
 1910年・明治43年 19歳。第13回白馬会第4回文展に入選。
 1911年・明治44年 20歳。武者小路実篤ら「白樺」同人との交流が始まる。
 1912年・明治45年・大正元年 21歳。第1回ヒュウザン会に出品。
 1913年・大正2年  22歳。小林蓁と結婚。
 1914年・大正3年  23歳。長女麗子生まれる。
                  二科会が創立され、監査委員を辞退する。
 1915年・大正4年  24歳。草土社第1回展に出品。
 1922年・大正11年 31歳。春陽会に参加。
 1923年・大正12年 32歳。関東大震災。
 1925年・大正14年 34歳。春陽会を脱会する。
 1929年・昭和4年  38歳。中国からの帰国直後、慢性腎炎と診断され、尿毒症を併発し急逝する。


215) ①函館美術館 岸田劉生展」 ~7月29日(日)まで_f0126829_20543526.jpg 大正時代を代表する油彩画家の展覧会。出品ジャンルは油彩(18点)、水彩画・デッサン(13点)、日本画(26点)、装丁画(44点)、版画(13点)、書・陶器・その外(6点)の120作品。
 図録によると、劉生は生涯に280点の油彩画を描き、日本画は1000点近くを、それ以上の水彩素描を描いたという。「えりすぐりの展示作品」と謳っているが、そういう当事者の言葉に関係なく、楽しめばいいのだ。劉生が油彩画だけでなく彫刻以外のいろんな美術分野の表現者ということを確認できる。強いインパクトはないが、今展の最大の特徴は装丁画の展示にあるようだ。200点ほどの装丁画を残しているが、44点の展示は劉生研究者にとっては嬉しい事だろう。一般愛好家は油彩の少なさに寂しさを感じるかもしれないが、肩がこらずに人間・劉生を総合的に見れて、これはこれで良しとしたい。


 (②に続く) 

by sakaidoori | 2007-06-11 17:05 | ☆函館美術館


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