人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2007年 06月 01日

201) 時計台 「徳丸晋写真展」 ~6月2日まで

○ 徳丸晋写真展  -WAVEー   
                MIZU no IRO
 会場:時計台ギャラリー 2階C室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:5月28日(月)~6月2日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)

201) 時計台 「徳丸晋写真展」 ~6月2日まで_f0126829_21125640.jpg
 不思議な写真だ。訪れる人が、「えっ、これ写真なの。絵と思っちゃった」と驚きを表現する。光が強調されて青や白が輝いてる作品などは写真らしいが・・・。

 それは羊蹄山麓の湖の水面だ。穏やかな風で湖面が波うち、湖を覆う木々の色を写しているのだ。緑は木の葉色、赤く見えるのは紅葉の頃、青は湖面に差し込む木漏れ日による空の色。デジタルの一眼レフに望遠を取り付け、普通に湖面を撮っただけだという。ある日たまたま撮った写真の産物だという。焦点の位置が限られていて、全体はぼやけた感じに見える。写真のピンボケは撮りたいものを強調する時には違和感にならない。でも、この写真は何を撮ろうとしているのかはっきりとしていなくて、それでいて心地良く目に入り込むのだ。そうなのだ、作品が写真であることや、さりげないないテクニックに驚かせられているのではないのだ。何かを撮っているのだが、作家の説明によると湖面なのだが、それを突き抜けて作品の中の世界が美しく垣間見えるのだ。マーブル状に綾なす色、自然の表面の中の中に取り付かれるのだ。厳(おごそ)かでもある。
 この技法のキッカケはたまたまであったのかもしれない。しかし、作家はたまたま自然を見ているのではない。この作品に表現されたような視点で、いつも自然と関わっているのだろう。父親・徳丸滋氏がニセコに住み始めて30年だという。そのニセコに40歳を越えている子息・晋氏が住み始めて10年になるという。最近では倶知安の町にもあまり行かないという。自然と関わり、自然を見つめ、自然を捉え、一人の表現者が生まれた。写真は初個展だという。どうしても次も見たい作家にめぐり合えた。


201) 時計台 「徳丸晋写真展」 ~6月2日まで_f0126829_21154567.jpg

201) 時計台 「徳丸晋写真展」 ~6月2日まで_f0126829_2116192.jpg

201) 時計台 「徳丸晋写真展」 ~6月2日まで_f0126829_21172815.jpg


by sakaidoori | 2007-06-01 11:35 | 時計台


<< 202) 時計台 「徳丸滋展」...      200) たぴお 「漆山豊 横... >>