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栄通記

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2007年 06月 01日

203) アートスペース201 「真野朋子写真展」 終了(5月29日まで)

○ 真野朋子写真展  「うつくしきもの」

 会場:アートスペース201 6F 
    南2西1-7-8 山口中央ビル・北向き
    電話(251)-1418
 会期:5月24日~5月29日
 時間:10:00~19:00(最終日16:00まで)

 会場の写真紹介からします。入り口から右回りに、全作品です。
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 写真展を言葉にするのは難しい。その難しさはどこから来ているのだろう。

 真野さんは「うつくしきもの」を「心に残る物」として語っている。あまり沢山写真を撮らないという。気にかかる所に出かけていって、じっくりとと場の空気を溜め込んで気になるものを見つめ写真に取り込むようだ。くっきりと目を見開いたような画像、カラーだがけばけばしさは無い。どこか小品の絵画を見ているようだ。形とそれが持つ雰囲気を捉えようとしているように思える。心象を映し出すというよりも、相手と自分とがフィトッした時がシャッター・チャンスなのかもしれない。十字に鍵など象徴性が強すぎる感じもするが、その場を離れられない野間さん自身がいるのだろう。被写体に自分自身が重なる時を重視しているのだろう。
 人間を撮らない。喜怒哀楽を主張しようとはしない。今展の代表作の大作がまさに「うつくしきもの」なのだろう。自己願望や自己自身も投影されているかもしれない。写真展では珍しく壁一面に一枚だけの展示だ。艾沢さんの展示に触発されての展示方法とのこと。大胆で力強さを感じる。他とのバランスも強弱があり成功していると思う。きっと艾沢的目に見えない世界も真野写真ワールドにしたいのだろう。

 多くの花に包まれた猫の写真がある(下から二枚目、中央の写真)。展示の整合性、主張の統一から言えば不向きな作品だと思う。だが、この作品を出品せざるを得ないところが個展らしくて面白い。全体で表現したい事と、表現せざるを得ない事が戦いあっているのだ。人を撮らないという感性は猫を変わりにして登場させている。作家は人の換わりに猫という意識は無いだろう。

 とても写真展を言葉にしたとは思えない。今展をその出発として記録しておこう。


 

by sakaidoori | 2007-06-01 16:27 | アートスペース201


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