栄通記

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2007年 05月 28日

197) 時計台 「池上啓一油絵展」・油彩 終了(5月26日まで)

○ 池上啓一油絵展

 会場:時計台ギャラリー 2階A室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:5月21日~5月26日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)

 池上油彩はオーソドックスな風景画だ。

 冬過ぎて、雪解けすすむ絵が多い。雪の白と大地の色とのせめぎあいというよりも、厳しい冬が今終わろうとしている、自然の命が今芽吹こうとしていることが大事なのだろう。形あるものをいとおしむように絵にしていく。家、電信柱、船などの人工物ー池上さんにとってそれらは絵の飾りや引き立て役ではないのだろう。優しく包み込むように小さく描いていく。それらが全体の中でいかされ、全体が生き生きするような絵画の世界。

 風景画は水平線(地平線)の位置を見なければいけない。池上さんの場合は中央よりやや高め、全体の安定感に主眼が置かれている。必然的に空の青がそれなりの量を占める。すると雲を入れるかどうかに作家の強い意志が働く。雲を描けばその形と動きが問題になってくる。水平線より手前、池上さんは大きく大きく膨らむように表現する。ここが池上絵画の中心、自然讃歌の舞台だ。近景には道を描く。絵に鑑賞者の目線に動きを与える。道が描かれてなくても道のような具合にうねってうねって、優しく向こう側に誘導する。絵を切るというものではない。道、人生の舞台の繋ぎであり、常にその向こうに何かがあるだろうということを期待させる。池上絵画の道の向こうには心地良いご褒美が用意されているようだ。たとえそんな事はなくても池上さんは軽やかに僕を誘ってくれる。絵が嘘の由縁である。絵だからできる嘘もある。

 大作のみを写真紹介します。

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 (上から「集落早春」、「行春」、「残雪」、「港の春」)

by sakaidoori | 2007-05-28 16:25 |    (時計台)


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