栄通記

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2007年 05月 20日

188) 大同 「しんか展」・絵画 ~5月22日(水)まで

○ 第2回 しんか展
         知的障害のある絵画展

 会場:大同ギャラリー
    北3西3 大同生命ビル3F4F・南西角地 駅前通東側
    電話(011)241-8223
 会期:5月17日~5月22日(火)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00)

 主催:しんか展プロジェクト
 協力:札幌パイロットクラブ・JR 北海道・ジェイアール北海道バス

 室蘭に北浦晃展をJRを利用して行った。東室蘭駅の構内にこの展覧会のポスターが貼ってあった。札幌の一展覧会のポスターがなぜJRの構内にあるのだろうと思って、仔細に見てみるとJRは協力者になっていたので、少し納得した。今展の会場でその辺のことを関係者にうかがったところ、JRとその関連会社が障害者の就労の場(札幌市内14箇所の駅清掃、バスターミナルの清掃等)になっており、彼らの創作活動に共鳴をもち応援しているということだ。

 作品は道内が大半で29点、東京・12点、香川・5点、愛知、岡山、長野各1点の49点が3階と4階に展示されている。この展覧会を推進している札幌の施設と、その職員達の呼びかけに賛同した施設からの作品出品だと思われる。応募事情は聞かなかったので僕の推測。

 障害者の作品展だから見に行ったというわけではない。ギャラリー巡りの一環で大同ギャラリーに行ったところ、「あー、あの『しんか展』か」と駅のポスターを思い出した。入ってすぐに目をひく作品に出くわした。
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 ↑宮崎寿・遠軽町、「いのしし」・山下洋輔賞。
 あまりにあっさりしたデザインに驚いてしまった。猪というより亀にみえるが、そんなことはどうでもいい。もし、デザインを勉強している人がこの作品を見たらどういん印象をもたれるのだろう。児童画や障害者の作品は原色が強烈だとか、線描が生き生きしているのが特徴だが、この作品はとてもシンプルだ。確かに真ん中の青色の線はごちゃごちゃしているが、原作は白と黒の対比と黒を引き立たせる青面といった感じ、形も四足に見えたりタイヤか車輪に見えたり、キッチリ書いていない黒線がデザインを超えたリアリティーが迫ってきて、感心してしまった。デザイナーやイラスト家が考えに考えてシンプルな図柄にしようとしたものを、宮崎君は一気に仕上げてしまった。デザイナーも困ったことだろう。

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 ↑瀬木美妃・千歳市、「二人」・富樫雅彦賞。
 小品です。油彩だと思います。しぶい絵です。タイトルも「ふたり」とは難解です。しぶくて、難解ですがなぜか惹き付ける作品です。タッチが力強くて素晴らしい。描き手の気持ちが絵に乗り移ったという印象です。音楽家富樫氏の評、「この作品はあまりにすばらしい。筆のタッチはプロ級です。『ふたり』がどこにいるんだろうと、さがしたけれどどこにもみえない。みえないところにいる感じがすばらしい」。何だか同じようなことをお互いに言っていますね。

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 ↑井上貴嗣・東京都大田区、「風の旅 東京発」。
 ダジャレに日本で「一番高い所は何処か?」というのがあります。答えは「東京駅」です。その東京から風のように日本中を旅しようとしているのです。井上君には各々の駅名が自分の体のように刻み込まれているのでしょう。そして、いつもいつもどこかに旅しているのでしょう。

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 ↑松本憲士・遠軽町、「SL」・しんか賞。
 リズムがあって、にぎにぎしくて良いですね。電車本体や車輪の流れがひきつけます。特に車輪の筆遣い、筆跡が気に入りました。

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 ↑左:山岸幹規・遠軽町、「無題」奨励賞。
 右:吉田涼・新宿区、「朝明け」。

 気になった作品を写真紹介しました。まだ何点かあるのですが省略です。結構、興味のそそる作品が有りました。

 障害者ということを前提に鑑賞するのも、そんな事は関係ないと鑑賞するのも見るほうの自由でしょう。ただ、彼らの作品は関係者の賛同、協力、努力がなければ実現できないのが現実だと思います。出品作品も増えて、彼らの発表の場、交流の場が広がればいいですね。大変でしょうが、次回もよろしく。写真掲載の許可、ありがとうございました。
 
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by sakaidoori | 2007-05-20 13:45 |    (大同) | Trackback | Comments(0)
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