2007年 05月 16日
○ 大山由之記念美術館25周年展 会場:さいとうギャラリー 南1西3 ラ・ガレリア5F全室 電話(011)222-3698 会期:平成19年4月10日(火)~4月15日(日) 時間10:30~19:00(最終日は17:00) ![]() ![]() 大山美術館はもみじ台の新興住宅地にある。河西さんの自宅を開放して記念館にしている。母屋とは別に二階建ての建物で、僕が行った時は二階が作品だけの展示で、一階は小品やポスト・カード、資料などがあり、喫茶室も兼ねてあった。当然訪れた人は民家だから挨拶をした後、まず二階に行って作品鑑賞をして、階下に降りて河西さんと四方山話をすることになる。河西さんは三岸好太郎が好きだというので、その美術館の話になり、美術館を運営している関係で、豊平の北武記念館の話に移り、近くの北海学園に話が及び、河西性が気になってお伺いすれば、なんと大昔に学園Ⅱ部の経済ゼミでお世話になった先生のご自宅であった。世間は狭いというか札幌は人口100万以上を抱えているが、いつどこで誰に会うかわからないものだ。絵と僕の恩師とは全く関係ないし、婦人も「絵は絵、夫は夫」とおっしゃていたが、それはそうなんだが30年弱の時間が一気に目の前から飛んでいってしまって、第二の青春時代が思い出されて、それまで河西さんに失礼な会話をしたのではないかと急に我が身が恥ずかしくなり、かなり滞在していたから気もそぞろでお暇をしたのを記憶している。 3、4年前の訪問だった。その頃は土・日を開放していて、館運営も区切りのような時期に来ているとおっしゃていた。最近は常設だが希望者だけに開放しているようだ。形はどうであれ、一般人に絵を開放して25年にもなるとはとても感心なことだと思う。河西さんは大山氏の晩年の弟子で、本人は画家としての限界を感じ、遺族の承諾の下で作品を委託管理して大山水彩作品を世間に紹介し続けている。 ![]() 一見すると大山作品は古いという感じがするであろう。確かに果物などの静物画は和室の玄関に合っているだろう。床の間の掛け軸の代わりにもなるだろう。おそらく旧来の余白の美意識に生きた人間が小品の水彩に白の美しさを反映しているからであろう。民家のある山間(やま ![]() ![]() 大山氏の風景画は一体感の表現なのか、願望なのか、ノスタルジーなのかは知らない。発色を抑えた完結美。自宅という絵画館はなかなか訪ねにくいものですが、「何でも見てやろう精神」で訪れて下さい。作品はほとんど小品です。人生経験といい、どこか倶知安の小川原を思い出させる。実際、小川原の最晩年の作との共通性を思う。小品にこだわる辺りは熊谷的である。 ![]() ☆ 大山由之記念美術館 内容:大山由之の作品、絵画76点余りの内、約25点常設展示。蔵書1400冊余も公開展示。(美術関係多数) 開館日時:事前の予約により開館致します。 5月1日~10月末日。それ以外は原則休館。 11:00~17:00 会場:札幌市厚別区もみじ台西7-11-10 地下鉄東西線「新札幌」下車、JRバス(南レ-ン乗り場③)・環状線71or72(約7分)「もみじ台西7丁目」下車、徒歩1分。 電話:011-897-6513 館主:河西(かさい)久美子 大山由之略年譜 1911年 北海道北見市に生まれる 1932年 日本大学工科建築家卒業 1935年 中国大陸に渡る。シルクロードを遍歴、篆刻を学ぶ。 1943年 画会双鯉社主宰。藤田嗣治、安井曽太郎の知遇を得て一派をなす。 1944年 満州国文教部芸文聯盟委員、同国展無鑑査。 1946年 終戦により帰国。いずれの画会にも属さないことを決意、孤高の画業に専念。 1976年 札幌丸善に於いて第1回個展開催。1981年までに個展6回。 1982年 71歳、永眠。
by sakaidoori
| 2007-05-16 13:28
| さいとう
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![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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