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栄通記

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2007年 05月 13日

180) 富士フォトサロン 田井裕写真展」 ~5月16日(水)まで

○ 田井 裕  京の華「舞妓・芸妓」写真展

 場所:富士フォトサロン札幌
    北2西4 三井ビル別館1階・北向き
    電話(011)241-7366
 期間:2月16日~2月21日(水)
 時間:10:00~18:30

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 舞妓・芸妓は綺麗だ。綺麗とわかっている写真展はあまり興味が沸かないのだが、最近ブログを始めた関係で「写真家の目」が気になって、ランダムに見るようにしている。会場に入るとそんな事は忘れて個展として楽しむことが出来た。

 会場はいつに無く華やかだ。着物を着た妖艶な女性がいる。後ろ向きの和服姿が写真と重なり、会場にリズムと動きが生まれている。作家は懇切丁寧に、少し慇懃なくらいに写真の説明をしている。僕よりいくつ年上なのだろうか、どこにお住まいなのだろうか、北海道ではない、関西でもない。写真を見ながら、自然に聞こえる作家のあれやこれやの話題が面白くて、なかなか会場を辞することが出来なかった。長くいると、写真がますます面白くなってくる。

 舞妓・芸妓は綺麗だ。だが、田井氏はおもねることなくキッチリと写真を撮っている。自分を黒子のようにしている。舞妓達は座敷が仕事場だが、化粧をして和服を着た瞬間から見られる存在としてどんな場所に居ても自己を意識している。そういう存在を、あたかも黒子のようになり彼女達の周りにいることを許され、一挙手一動に目配せをしている。ほとんどは数少ないシャッター・チャンスの中から生まれたものと思うが、長年のつきあいのなかから、「美の収まり所」が感知できるのであろう。ほとんどの写真はアップで被写体に迫り、やや中央をずらして表情、仕草をとらえている。髪の黒、背景の黒、暖簾の黒、着物の黒、黒がやけに目に飛んでくる。女の美、和服の美、京の美、伝統の美をカラー写真なのに黒を見せることによって引き出している。

 会場には舞妓と芸妓の違いなどを説明したパネルがある。舞妓は14歳ぐらいから20歳前だとのこと。前者は自髪だが、後者はかぶり髪など初めて知った。同じ大きさで50点ほどあっただろうか。田井氏の丁寧な応対を見るのも楽しいものです。16日まで。掲載写真は7枚組1000円の販売用の葉書から。小さな写真では当然ですが良さが伝わりません。

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by sakaidoori | 2007-05-13 22:33 | 写真)富士フォト・サロン


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