栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 05月 03日

165) ミクロ 「足立 成亮と仲間展」・写真 4月29日まで(終了)

○ 足立 成亮 写真展  「事の終わり」

○ 同時開催   「今までのmicro.」展
      micro.で展示をした方の作品をなるだけ多く集めます

 会場:ミクロ
    南5東3・南向きの古い一軒家 向かいがホテル・イーストコースト
    電話・代表 080-6093-0776
 会期:2007年4月23日~4月29日
 時間:13:00~22:00

f0126829_17424325.jpg
 
f0126829_1743553.jpg
f0126829_17445181.jpg
1階ではミクロ・オーナー足立成亮さんの個展。

 ミクロが解体されるからだろうか、解体前の作業現場風景の写真5枚程と、普通サイズのカラー写真を「迷走」と題して迷走風に壁をはいずり廻している。強烈な「事の終わり」というよりも、現状も一つの事実、その事実の前でどこか楽しんでいるような風情がある。解体現場の作業員は仕事に臨む緊張感は無く、そういう作業員の姿に作家は愛着を感じたようだ。「壊す」という事を通じて、ふわりと自分自身をもたげ、そこからの自己確認・居場所探しをしているようだ。迷走する写真群もさまよいつつも、さまよう足跡を笑みを浮かべて眺め、「これから僕はどこに行くのかな」と、軽く自問自答しているようだ。初めて足立さんの作品を見たが、「軽やかさ」が身上のように感じた。軽やかに次を目指し、軽やかさという壁を越えていくのかもしれない。


 2階はにぎにぎしく、しっかりとしたグループ展。写真、イラスト、ドローイング、小物の製作展示と若い人を中心にしてなかなか見せてくれる。
 入ってすぐの左の壁に山岸誠二さん、廣島経明さんと1点ずつではあるが、全体を引き締めている。あっさりと、2系列に作品群を分けて見た。個性と主張の強い「バリバリ派」と、ようやく自己主張をし始めた、せねばならぬとという自覚の高まりを感じる「たゆたい派」だ。当然、そういう枠組みに入りきれない怪しげな作品が全体を楽しい賑やかさにしている。

 バリバリ派から写真紹介をします。

f0126829_17463218.jpg
 ↑以前、2人展で紹介した伊藤也寸志君で、中央から左8枚組み。2人展とは違って、彼本来の好みの白黒ぎらぎらの作品。「俺を見ろ、俺を見ろ」とうるさく輝いています。ワゴン車の車の作品が好みで、何故かというと、どこか盗難車っぽくて中に怪しげな物を隠しているような、それでいて目立つ存在に気をとられます。

f0126829_17591754.jpg
 ↑左側のりんごの作品、オキタ ヒロミさん。りんごが浮いているんですが、軽い浮揚感というよりも、白黒と後ろの丸顔の女性の力強さによって、りんごがしっかりとこちらに迫ってくる。片目をつぶしてのりんごの位置が知的だが明快な意思を感じた。

f0126829_1854373.jpg

f0126829_188859.jpg
 ↑フクハラ リョウコさん。白地の壁にそのままマジックで描いた作品。左右に1点づつ描いてあるが、描写法・構図・表現力と全く異にしている。なかなかやるな~という感じ。左側の方が細密描写で好きな作品。


 それでは「たゆたゆ派」を紹介します。

f0126829_1951567.jpg
 ↑黒澤智博君。伊藤君の隣に並んでいて、彼とは同じ北海学園Ⅰ部4年生。どこがたゆたいかというと、彼はまだ写真に自己を写すという気持ちが、自覚が少ないのです。少ないが暫時そういう世界に踏み込もうとしているのです。掲載した写真は少しピンボケしてしまいました。この写真だけでは、さっき言った僕の主旨が伝わりにくいと思います。彼はこの展示のために5点用意して、幸い僕はそれらを見たのです。1枚1枚の作品は悪くは無いのです。街を歩いていてシャッター・チャンスを見つけては撮っているのですが、被写体の写真アングルが面白いという視点で、なぜその被写体なのかという追求が薄くて連作としては物足りなかったのです。それと、撮りたいものを真ん中に撮る癖があるようで、おとなしくなりがちで、グループ展ではなかなか人目につきにくい、主張が薄く見られそうです。ところで、下の道が真っ直ぐ伸びてどこかに雲隠れしたような写真ですが、個人的にかなり好きな作品です。彼が意識しなくて撮ったものですが、その無意識さがたまたま作品に自然な彼岸への姿が出ていて気に入っている。

f0126829_2082327.jpg
 ↑遠藤博美さん。北海学園の2年生か3年生です。一月ほど前でしたか、学園学外展で彼女の小さなポラロイド作品を拝見。遠慮がちな展示だった。おそらく、自己主張にてらいがあると判断した。他人に自分の世界を見せるということに今展で少し開眼したのではないだろうか。「何か描きたい、自己表現したい、他人に見せたい」、そういう気持ちが伝わる作品だと思う。目一杯取り組んだことでしょう。写真とて同じこと。写真が「写心」でも、「射真」であっても発表するからには見る人に何かを伝える意欲だけは欠かないでもらいたい。

f0126829_20425429.jpg
 ↑佐藤香織さん。おそらくこの人は、今燃えているのではないだろうか。ただ、何となく寡作な気がするので、たゆまなく書き溜めて欲しい。作品のかもし出すムードとは別に線の細さが気持ちの細さに見えてしまった。



 他の作品群。
f0126829_2049720.jpgf0126829_20551397.jpg














 

by sakaidoori | 2007-05-03 20:10 |    (カコイ・ミクロ)


<< 166) 訪問客数の報告      163) af 「サゼリ・ジャ... >>