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栄通記

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2007年 05月 03日

163) af 「サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展」 ~5月12日まで

163) af 「サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展」 ~5月12日まで_f0126829_2051443.jpg○ サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展

 会場:アリアンス・フランセーズ
   南2西5 南2西5ビル2F・入り口は西向き
    電話(011)261-2771  
 会期:4月10日~5月12日(土)
 休み:日曜・祝日
 時間:10:00~19:00 (土曜日は18:00まで)



 とりあえず写真を2枚ほど載せます。
 これは面白い。肉体を接写して撮っているのだが、セクシャル感よりも何か違う問いかけをしているようです。(以下、文章追加 5月3日)

 
163) af 「サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展」 ~5月12日まで_f0126829_20485245.jpg

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163) af 「サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展」 ~5月12日まで_f0126829_2050279.jpg


 会場案内文より
 「1979年、シンガポール生まれのマレー系ではあるが、国際人で、極端にモダンである。外国の影響には寛容で、自国のイメージそのままのアーティストである。2003年に制作されたモノクロのシリーズ『Foreign bodies』は一つの世界として他者の体を探索、接写によって抽象ともいえるフォルムを切り取り、そして、自分と西洋との関係を問いかける。弱冠28歳ながら、シンガポールのモード写真で最も活躍している写真家の一人である。」

 案内文のわからない点がある。この作品に自国の「イメージそのもの」という指摘は今展だけでは不明だ。抽象的非土着性がシンガポール的ということだろうか。「自分と西洋との関係」という点も、「シンガポール・・マレー人・・西洋」の歴史的知識が不足しているので、作品からははっきりしない。
 日本人は明治維新以後、強制的に西洋との関係を強いられて「日本人とは何か、西洋とは何か」と問うことが自明であり日本独自の思考傾向と思いがちになっている。この作家も西洋との関係でアイデンティティーを探求しているのかもしれない。しかし作品を見る限り、ぼうようとした体毛で覆われた肉体を近視眼的に迫り、肉体にこだわって写真技術を巧みにして、その肉体に何かを問いかけているように見える。男女の絡み具合も表現されているが、性的な肉体としてでなく、肉塊とまではいえないのだが存在としての異形さに、何かを訴えかけているように見える。作家はまだ28歳だという。制作時は24歳位だ。激しい彷徨の過程にあるのだろう。どれほどの思想の持ち主かはわからないが、日本人にない「肉体を見る眼」の持ち主だ。

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163) af 「サゼリ・ジャラル(シンガポール)写真展」 ~5月12日まで_f0126829_1615094.jpg


by sakaidoori | 2007-05-03 16:20 | af


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