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栄通記

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2007年 04月 26日

160) CAI 「とうめいのかたち展」・アクリル他 ~4月30日まで

○ とうめいのかたち展  ーthe forms of transparencyー
若手デザイナーによる家具・プロダクトのプロタイプの提案

 会場:CAI現代研究所
     北1西28
     電話(011)643-2404
 会期:4月14日~4月30日(月)
 時間:13:00~19:00
 休み:日曜日

 案内パンフより
 「『とうめいのかたち展』はアクリル樹脂加工メーカー『(株)さくら樹脂』と若手デザイナーの共同による家具・プロダクトのプロタイプの展覧会です。2006年東京で開催され好評を博した本展が札幌・大阪に巡回することになりました。
 工場の持つ優れた技術を様々な『とうめいのかたち』に定着し、独特の視覚的効果や使い方を導くデザインの魅力が、共同作業・少量多品種によるものづくりの可能性を鮮明に浮かべ上がらせます。」

 

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 会場に500円で資料を兼ねたパンフが売ってあったのですが、それを買わずに1000円で立方体のアクリル作品を買ったので、出品作家のことなど全然書くことができません。悪しからず。

 やや黒ずんだコンクリートに囲まれたCAIの部屋が、機能的ですが綺麗な綺麗な光の空間になっています。光が目的ではなくて、光によってその存在を高めるアクリルなどの作品が怪しげな魅力を発揮しているのです。一点一点は小さくて、機能的都会的輪郭ラインですが、触る楽しむというより見て楽しむ作品ばかりです。
 薄く数色で色づけされたお碗のような作品などは傑作です。横から見れば盃形なのがはっきりわかるのですが、上から見ると光と色の錯覚で卵形の立方体に見えるのです。何とも不思議な魔法の玉です。実用性というより、広い空間のテーブルや台の上に置いて、小さな力でその部屋全体を少しねじれた和む空間に仕上げてくれるでしょう。
 メモなどを貼り付けるボードがあります。たんなるアクリル板なのですが、なかに飾りのように3cm位の虫ピンが適当に敷き詰められているのです。単なるデザインと思ったら、この虫ピンが鉄の役割をしていて、上から磁石のついた玉で何かを貼り付けるのです。デザインと実用性、アイデアには脱帽です。

 などなど、一つ一つの作品はどこか工夫がされていて、贅沢なことです。普段とは違ったCAIの空間です。チョッと立ち寄っては、視覚芸術、実用性、デザインと意匠などいろいろと考えさせられます。販売を最優先展示ならば、三越などの方があっているでしょう。実際、やや高めの価格ですから、そちらの方が売れると思うのです。見るほうとしては四方八方からの光燦燦としたショールームよりも、光を効果的に配したCAIのような場所のほうがその魅力をより楽しめます。




 

by sakaidoori | 2007-04-26 09:38 | CAI(円山)


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