栄通記

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2007年 04月 16日

141) コンチネンタル 「イエメン チョットミ・二人の写真展」 4月14日まで(終了)

○ 二人の写真展  「イエメン チョットミ」
    玉置重美(義父、タマキ シゲミ)、常田 仁(娘さんのご主人)

 会場:コンチネンタル・ギャラリー
    南1西11 コンチネンタルビルB1F・東向き
    電話(011)221-0488
 会期:4月10日~4月15日(日)
 時間:10:00~18:00

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 親族の二人による、「イエメン写真展」だ。
 全室だから、かなり広い。入り口側、手前半分が玉置さん、奥が常田さん。大仰に大きな作品など無く、撮り口、カラー、額地の白と黒、大きさなど調和的だが、展示のレイアウトや被写体への関心はかなり違う。玉置さんは「イエメン」を、常田さんは「人々」に主眼を置いている。そして、本展は「私達はイエメンに行ってきました。いたく感動しました。是非私達の目を通してイエメンを知って欲しい。どれだけ皆さんの関心を引くことができるかわかりませんが、イエメンを見て欲しい」という主旨だと思う。だから、オーソドックスな展示ではあるがイエメンの知られざる世界に着眼している重田さんを先に展示し、淡々と「イエメンの世界ー(アラブ人はイエメンを指して言う言葉)アラブ文明の発祥地、心の故郷、幸福のアラビア、アラブの最貧国」を旅するのだ。そして常田さんの工夫を凝らした踊るような展示、そこに撮られた今のイエメン民衆の生活の息吹を感じるのだ。

 写真展を写真紹介することには戸惑いを感じる。だが、気になっていたイエメン、その現地に行った人が「イエメンを見てくれ」という姿に少し興奮気味、お話した後に承諾をいただき、ここに紹介します。写真に限らず、作品発表とは恥を伴った自慢でもある。心地良い自慢に触れるさわやかな喜び、そういう展覧会であった。話すことは無かったが、義理の息子氏・常田さんは民族服を着ていて仲間との楽しそうな語らい、イエメン談義がかの地よりはるか東方、しかも雪国の春に飛び交うとは嬉しい限りだ。
 この写真は今年の年明け前後2週間の旅行の成果だ。玉置さんは2回目、常田さんは3回目とのこと。玉置さんに次回の海外旅行の予定をうかがうとニヤニヤするばかり、決めていると思うのだが「それを言っちゃ面白くないね」という顔だった。心憎い配慮だ。

f0126829_1110539.jpg 予定より多く写真紹介をします。ピン・ポイント撮影は控えました。

 カートを吸っている人たち。麻薬のような神経麻痺作用を持つ。サウジでは禁じられているが、イエメンでは合法。個人の嗜みだけでなく、中間達などの集団や部族の統合感・団結心をつちかう効果があるのだろう。イエメン人の頑固・正直な気風がこういう場ではどう和むのだろう。



f0126829_11402795.jpg 兵士。イエメンは内戦にあけくれた。そういう国は当然貧乏だ。外国の統計資料で簡単に貧度を計る数字がある。乳児死亡率だ。100以上は極貧国といわれている。資料は古いが(1995~2000)、イエメンは80.2だ。参考までにーアフガニスタン(151.5)、東ティモール(135.0)、カンボジア(103.0)、イラク(95.3)、ラオス(93.3)、ネパール(82.6)、ミャンマー(78.9)、インド(72.3)・・・・・タイ(4.5)。ネパールは最近の内戦が時々報道されるが、数字的には内戦以前の方がはるかに高い。
 穏やかな兵士の笑い顔。最近は内戦も一段落と聞くが・・・・。



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 標高2000m以上にある古代からの高地都市。処々に点在する。イエメンはインドーアラビア海ー紅海ーシナイ半島ー地中海ーヨーロッパを繋ぐ「海のシルクロード」の重要な中継地点であった。古代以来栄えた理由である。海沿いの狭い平地地帯の背景は山岳地帯で、その向こうは砂漠を中心とした人住めぬ乾燥地帯だ。富のうごめく世界で安全に生き抜くにはこの高き山容は集団・部族にとって「歴史のオアシス」だったのだろう。
 オスマン・トルコ、英国、米国、ソ連と常に大国の影に覆われた世界だ。

f0126829_1156963.jpg 綺麗な目だ。異国の目だ。
 
 玉置さんは人物を撮るときの秘訣やら、エピソードなどを話していただいた。用意はしたが今展には並べなかったこの人物の別の写真ー開いたドアに立ちすくみ、服装の色具合の関係で、黒い背景に目だけが入り口で人を迎えているーを持ち出して、失敗談を聞くことができた。(以上の写真は玉置さん。)
 


 以下、常田さんの写真を載せます。
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by sakaidoori | 2007-04-16 12:28 | コンチネンタル | Trackback | Comments(0)
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