栄通記

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2007年 04月 04日

128) 時計台 「切り絵の会作品展」 ~4月7日まで

○ 2007札幌きり絵の会作品展 

 会場:時計台ギャラリー 3階全室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:4月2日~4月7日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00まで)

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 切り絵といえば、芸人がお客さんからお題をもらい、チョキチョキとはさみで切って黒い紙を背景にして額に入れて、拍手をもらっていたのを連想させます。といっても、NHKのお昼のテレビ番組のことです。手わざと機転の素早さに感心させられたものです。

 現在では見世物の芸ではなく、日本伝統をふまえながらも美術表現の一手法になっているのですね。横文字で言えばコラージュというのでしょう。もっとも、もともとの意味は全然違うのですが、『貼る』ということだけに注目すれば構わない用法でしょう。
 色や紙質など素材としての紙がたくさんあって、表現力は豊かです。遠目には肉筆画のようです。切る道具もカッターが安易に手に入り、加工技術の向上と参加者人口の広がりを実現しているようです。まさに芸術・文化は「表現者ー鑑賞者」「富者の閉ざされた世界」から、「誰でも何時でも何所でも」できる大衆文化になり、切り絵もさらに大きく世間に注目されるでしょう。物にあふれた豊かな社会、ただ物を作れば良い時代から、日常生活の潤いに物がいかに関わるか、それを一人一人が形作る時代になったと思います。「あれかこれか」「善か悪か」という2者択一から、「利用できる物は何でも自分の物にしよう、わが道を行こう、そういう人たちと合い通じよう」


 展示作品は「古典的作品が多いです」と、会場におられた作家が言っていました。細かい意味はわからないのですが、具象絵画的な明るく楽しい作品がたくさん並んでいました。

 気になった作品を紹介します。

128) 時計台 「切り絵の会作品展」 ~4月7日まで_f0126829_10265585.jpg 戸巻有司、「めまい」
 ポプ・アートになっています。輪郭線が切ったものだけに、絵画以上にシャ-プです。貼ってあるのですから、若干の厚みが模様の目くらましと重なって、一層「めまい」を表現できているのではないでしょうか。このめまいが単なる「めまい」か、脳にとどまって重奏的「めまい」になるのか、少し気持ちが悪いのですが一週間ほど毎日見てみたいものです。


128) 時計台 「切り絵の会作品展」 ~4月7日まで_f0126829_10414654.jpg 高木志寿恵、「Fuga」
 切り絵をコラージュとしてみてくださいと、言っているみたいですね。技術的にはそれほど難しいものではないと思います。切り絵の可能性をいろいろと追求されているのかもしれません。ありふれた物、日常品の絵画化ということでしたら、「コラージュ」と「切り絵」は以外に近いところにあるのかもしれません。










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 四名の合作。

by sakaidoori | 2007-04-04 10:55 | 時計台


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