栄通記

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2007年 03月 11日

96) ①市民ギャラリー 「札幌市企画展 街の想い出 私の記憶」 ~3月18日まで

○ 札幌美術展2007 札幌を彩る作家たちⅢ
     「街の想い出 私の記憶」

 場所:札幌市民ギャラリー、1F
     南2東6
     電話(011)271-5471
 期間:3月7日~3月18日(日)
 休み:3月12日(月)
 時間:10:00~18:00
 料金:一般500円 高大生100円
    午後5時以降半額、14日は無料

 今展は関係者が期するものを秘めた現代美術展だ。

 2002年から三回にわたって、選ばれた作家の個展形式で現代美術を前面に出した企画展をした。主催者側は作家選定とコメントという形で表に出ていた。作品や作家の関連性はなく、総合テーマもない。ジャンルの平等性も災いして、意欲的だが作家の力を試すという丸投げ的な感じがしてまとまりを欠いていた。関係者が表に出た展覧会だった。

 2006年から書などを廃して絵画中心の道内公募展ジャンルに純化してスタートした。以前が前衛性ということだったが、市民に親しむ・和むということを旗印にしてのものだ。物故作家を利用して多数の市民が入館することをもくろんだようだ。

 今展はいくつものトリックを使って現代美術を提示している。小難しきこと無き展覧会という命題の元に、選定作家は自己表現以上に企画に奉仕することになったと思う。主催者の意欲は評価するが、こじんまりとまとまった点が残念に思う。しかし☆4以上の点を上げたい。

 企画のキーワードは「懐かしさ」だ。
 二部に別れている。
 Ⅰ部は1階の大半を占めて、札幌の中心街をにウエイトを置いて、写真と絵画で「懐かしさ」に観覧者を誘う。「札幌駅周辺」、「北海道庁」、「大通」、「四丁目十字街周辺・北一条通り」、「創成川」、「北海道大学」、「札幌郊外」と、テーマの下に古き良き札幌の写真と物故作家達の風景絵画を展示している。困ったことになった。絵画を見に来たのに多数の写真展示のために当時の実景が気になってしまって、絵画の虚像を楽しめないのだ。しかも、物故作家だけでⅠ部を演出しているかと思うと、そうではない。八木保次、谷口一芳と高齢だが出品していて、変な感じがした。しかも、図録や目録には生没年の記載がないので過去の語り部達の個性を不問にしている。ささやかだが主催者側の時空の遊びを思う。29作家、64作品、50写真(内カラー2点)の展示。

 どこか絵に集中できなかったな、でも楽しかったなという感じでいると、いきなりドアがあり、「中は低い部分もありますから気をつけてください」と言われ、何があるんだろうと少しの期待で入るが、確かに低い箇所、いくつかのドアを抜けてⅡ部の現役作家達の空間にはいっていくのだ。その通路は今村育子(1978年、札幌生)の「わたしのおうち」、一種のタイムカプセルのような役割で『これからは違う世界ですよ、心の準備をして下さい、わたしの通路の部屋、いいでしょ』と言っているようだ。彼女はFix Mix Max展の入り口通路の作品を出品していた。時空の断絶と連続にこだわっている人だろうか。

 (②に続く)

by sakaidoori | 2007-03-11 23:55 | 市民ギャラリー | Trackback | Comments(0)
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