栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 02月 25日

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)

○ 藤谷康晴ライブ・ドローイング
     「肉体 VS CONCRETE FICTION」

 場所:テンポラリー スペース
     北16西5 斜め通・西向き
 期間:2007年2月23日(金)
    電話(011)737-5503
 時間:11:00~19:00

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_21444387.jpg
 2回目のライブ・ドローイングです。僕は落書きライブといってます。彼の落書きの特徴は何かしら書かれた物の上から落書きをするのです。75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_21453697.jpg1回目のそれは近所の道路に布をあてがい、上から鉛筆でこすって道路の凸凹(模様)を剥ぎ取り、その布を支持体(描かれる物)にして落書きをしていました。約1メートル×7メートルの布の支持体でした。この作品は今回適当な四辺形に裁断してパッチワークのように縫い合わせ、二階に飾ってありました。ほとんど原型を残さない大風呂敷になってしまいました。作品を知っている者にとってはなんとももったいない話です。これはこれで演劇の飾りとしての小道具や、ファッションショーなどの衣類としてテキスタイルとして使えそうです。

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_21464583.jpg 今回は完形としての作品に落書きをするのです。メインは円い実物大のマンホールの蓋と四角い排水溝の蓋を描いたものです。実に几帳面に描かれていています。その周りはいろんな肉性響く模様を描き込んでいます。その作品の周りに小さい四角形の心象の投影のような模様を描いた厚紙を飾っています。これにも落書きをするのです。本当に実に惜しい。この模様の出来具合は間違いなく秀逸です。
 修正液が画材です。筆で丁寧に丁寧に、時に素早く書き込んでいくのです。描き込まれた支持体は下地色になり白がだんだんと画面を支配していき見る人はその行為に描かれた図柄に楽しむわけです。

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_2148467.jpg
 落書きは午前11時から始まります。夜の7時まで、この日は食事をすることもなく2,3度の用足しだけ。先程説明した量では1日落書きは足りません。昔1階には天井があったのですが今は吹き抜けにして、その天井の名残のような所にA 4版の道路の剥ぎ取り(フロッタージュ)の紙を張り、二階部分の壁にも紙を張り、その上から落書きをしていました。こちらはノートの紙ということで、クレヨンのような黒い物で手を汚し、壁も少し汚しながら落書きを続けます。足元が怪しいので見がいがあります。観覧にきたお客さんはあんぐりと下から上を見ているわけです。真剣な顔、おかしくて笑いを我慢している顔、藤谷君と同じように2階にいる人は備え付きの椅子に座りきちんとした姿勢で見ています。

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_21504136.jpg
 藤谷君から声がかかります。「丸島さん、7時になったら教えて下さい」手は休めませんが、穏やかな顔をこちらに向けて頼みます。前回もそうでしたが、携帯のアラームを7時にセットして・・・・・その時になり音が鳴り、ディ・エンド。やはり拍手をしたくなります。何人いたでしょうか、7,8人でしょうか、なごやいだムードです。前回は男ばかりで7人でした。たたく拍手も力強く、意気揚々としたエンディングでした。

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_21523119.jpg 出来上がった模様はいろいろ想像されて、名々が物語を作ることでしょう。僕の場合は図柄に対する感心よりも行為とその意思に感心しています。2、30年以前でしたら、こういうパフォーマンスも特異ではなかったかもしれません。逆立ちで2,3時間歩行しているのを見たことがあります。今のような時代に淡々とエネルギー全開で、自分の作画スタイルを人前に自己主張するとはたいしたものです。何の意味があるのかと問われれば彼も返事に窮するでしょう。
75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_215441.jpg


 食事も撮らない藤谷君はほほもこけて青ざめた顔です。
 先日ライブをした酒井君が友情出演のフォーク・ライブ、聴き終えて僕は帰りましたが余韻はいつまで続いたのでしょうか。

75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_2158730.jpg
75) テンポラリー 「藤谷康晴ライブ・ドローイング」 (終了)2月23日(金)_f0126829_2158519.jpg

by sakaidoori | 2007-02-25 22:17 | テンポラリー


<< 76) 「藤山由香展」・油彩 ...      74) 小林麻美ギャラリー訪問... >>