栄通記

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2007年 02月 19日

63) 写真ライブラリー「卒展」(写真展) 終了

○ 札幌大学写真部 卒展

 場所:札幌市写真ライブラリー
    北2東4 札幌ファクトリーレンガ館3F
 期間:2月13日~2月18日

 卒業展ですが実際は吉永謙介君の写真個展です。今年の写真部卒業生が彼1人だから、結果的に個展になったのです。仲間の賛助出品もありません。しかも作品は余りに個展的なものです。卒展として見に来る人が多いと思います。見終わった後も個展なのかどうか釈然としない思いで帰られる人もいるかもしれません。どこかに説明表示が欲しかった。

 画題は四国88箇所巡礼の旅です。

 3篇による構成。

 ①遍路(へじ)をふむ 65点 白黒
 ②旅の実像       9点 白黒
 ③間(あわい)より   3点 カラー

 ①「遍路(へじ)をふむ」がメインであり、他はその為の対比であり余韻的効果になっている。巡礼といえば経路や寺名がメインになりがちだが、そういう時系列的あるいは説明的展示は一切廃している。パネルの大きさも統一し、白黒が目立ちどこか葬列的雰囲気。
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作品はややボカシ気味で巡礼という行為を空間的に表現している。「毎日歩いていると、こんな気持ちになるのかな」と思わせるような、目的の無い焦点で「景色」を見ている作品集だ。確かに被写体に巡礼を悟らせる物は多い。道角のお地蔵さん、巡礼人、彼等の祈る姿、道すがらの軒先になっている果物ー巡礼人はこの果実を喉のうるおいのために断りなしで食していいと聞いたことがあるー山や海の風景。作家・吉永君の信心のf0126829_1225423.jpg程度は知らない。この行為、寺を巡り写真を撮るという行為が信仰とどのように結ばれたのかも分らない。信仰というものを秘めながら「旅」を僕らに送り、「非日常」「向こうの世界」の視覚世界のメッセンジャー・ボーイの役を充分務めてくれた。②編のタイトルは「旅の実像」となっている。①編とは違いクリアーな表現である。タイトルに併せるかのように駅構内のお客達(旅人)の一時の間の空間、表情である。この作品とて①と同じような写真処理をすれば①編「遍路(へじ)をふむ」に加えることができる。つまり①は「旅の虚像」であり、全体が虚実・日常非日常の重なり合った空間・視覚表現を試みているのであろう。③「間(あわい)より」は唯一カラーであり「花」である。虚実の隙間を綺麗な花で飾りたいという吉永君の巡礼讃歌であり祈りでもあるのだろう。

 彼は番外寺を含めて二ヶ月程歩いたという。写真は160枚位撮ったという。(会話はほとんどそれだけ。)平均すれば一日に3枚ほど。出品数が77点だから一点一点がかなり充実していることになる。ブログの写真掲載の許可を貰って辞した。

 写真は作品の流れに関係なく僕の好みを載せました。

f0126829_12272489.jpg


by sakaidoori | 2007-02-19 12:27 |    (写真ライブラリー) | Trackback | Comments(0)
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