栄通記

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2007年 01月 08日

10)近美の「ビュ―ティフル・ドリーマー」「浮世絵」「アイヌ展」 ~28日

○ A、ビュ―ティフル・ドリーマー  夢からのおくりもの
   B、コレクション展 浮世絵にみる「いき」-高橋博信の眼 国貞と英泉
   C、アイヌ文様の美

 場所:北海道立近代美術館
    北1西17   電話011-644-6881
    Aは左側常設室1F Bは左側常設室2F Cは右側特別室
 期間:12月13日~1月28日(日)
 時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで)
 休み:基本的に月曜日
 料金:Aは600円 Bは無料 Cは700円

 全て面白い。Bは無料ですので浮世絵70点ほどを楽しんでください。この項ではBのビューティフルドリーマーを紹介します。
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 夢への誘いか部屋は暗くいくつにもにも区切られている。第一室、目にしやすい壁に国松登の「星月夜」(1907函館生、1991作、84歳時)。僕は童謡の「月の砂漠」を連想してしまった。国松の参加は異色だ。物故作家であること、老齢時の作であること。企画者達の工夫を感じる。成功か失敗かは見終わったときに判るだろう。
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 同室の他の3壁に小林孝信の「小さな死」(1960生、2001頃作、41歳時)他3点。あきらかに涅槃図である。不思議な画家だ。薄塗りで茫洋と、ふっくらとして惹き付ける。芸森にも今展示しているのでみて欲しい。

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 同室にカーテンで仕切られて小さなボールが浮いている。人の上向きの寝姿をデジタル的に表現したものである。笹口数の「スリーピング・ビューティー」(1962生、2006年作、44歳時)。

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 次の部屋。これまた不思議な作品だ。アロアナやカンガルーなどを剥製にして、ガラス玉のようなもので全体を包み込んでいる。美しくかわいい。時間をかけてみていたら、その永遠性に不気味な思いをするかもしれない。他にも2部屋使って、趣向を凝らした美と動と静を表現している。名和晃平(1975生、全て2006制作、31歳時)。

 次の部屋は真っ暗だ。真ん中に何やら浮いている。2mもあるのだろうか三角錐が浮いている。下から覗き込むと中には螺旋階段が巻き上がっていて、まさしく迷宮階段状だ。円錐形の40cm下の床。鏡のように水が砂に囲まれて螺旋階段を写している。札幌のあやかしの人・坂東史樹の「子供が三匹逃げる。あなたは彼らを捕まえて一匹ずつ紙袋に入れる」(1963生、2006作、43歳時)。

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 合田千夏の「katari-jima 2005.5」(1980生、2005作、25歳時、『合』は旧かなです)。薄明るく、黒っぽい壁に2作、大作が並んでいる。この作品は何度も見た。今展のようなタイトルに参加する作と思ったことはない。いろんな人が、違った角度で作品を料理するものだ。グループ展の楽しみを味わった。今までとは違ったイメージで見れた。

 
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 「ビューティフル・ドリーマー、夢からのおくりもの」という。ここで言う夢とは覚醒中の願望の意味である。夢はそんなに楽しくも美しい物か。画家の心の奥底は明るく夢に輝いているものか。企画は子供をも主要な鑑賞者にしているし「楽しんで見れる美術館」という企画である。そんな中でもっとも可笑しく、グロテスクな作品は「ハーンブルックな卵」のえぐりちか(1979生、2006作、27歳時)。一部屋を夢の世界に作り上げた。僕はある作家にそこいら中を卵で埋めたらいいと言ったのを思い出してしまった。「卵が、卵が襲い掛かってくる・・・・・」

 他に塩谷直美(1961生)、大岩オスカール幸男(1965生)も出品。写真は配布資料より。敬称は省略。

 ☆好み度 4.5

by sakaidoori | 2007-01-08 17:03 | ☆札幌・近代美術館


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