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栄通記

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2018年 09月 20日

2604)⑤「群青 『対展 前期C室①』」 アートスペース201 終了/1月25日(木)~2月6日(火)

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第5回 丸島均(栄通記)企画


群青ぐんせい

 ぐんじょうと読まないで下さい。
 ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です。



10部屋の展覧会
〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体、他〕

  「群れる青い人達による自己表現展です

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2018年1月25日(木)~1月30日(火) 
   後期⇒    2月1日(木)~2月6日(火)
     (前後期全館使用&総入れ替え。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)


《前期》
・6階A室 ◯「日めくり、季めくり、心めくり」(写真展)
 永倉理子 野口琴里 宮森くみ 橋本つぐみ 冬野矢萩
・6階B室 ◯「私たちはなぜモノクロで撮るのか」(モノクロ写真展)
 平間理彩 千葉貴文 外崎うらん

・6階C室 ◯「対展」(2点一組の写真展?)
 長内正志 加藤良明 酒井詞音 二宮翔平 今佑記 名畑響 小林孝人 岩田千穂 佐々木彩乃 髙橋萌 紺野はるか 野崎翼(折り紙) 米林和輝 佐藤瑞生

・5階D・E室・ホール ◯「元気展(総合美術展)
 (D室)⇒杉崎英利(チョーク画) 佐々木麗鶴(絵画) チQ(マジックペン画) 佐々木幸(現代美術) 神成邦夫(写真) 町嶋真寿(立体・鉄)
 (E室)⇒宍戸浩起(写真) 篠原奈那子(写真) 岡田綾子(立体) 北村穂菜美(絵画) 鈴木比奈子(絵画) 山本和来(陶芸) 
 (ホール)⇒田中季里(版画) 碓井玲子(刺繍) 冬野夜薙(絵画)

《後期》
・6階A室 ◯「闘」(写真展)
 岩佐俊宏 髙橋轍 髙橋やひろ 米林和輝
・6階B室・ホール ◯「踏み出す」(写真展) 
 村田主馬 竹中春奈 伊藤也寸志 浅沼青夏
・6階C室 ◯「それぞれの居場所「(写真展)
 吉田切羽 阿部雄 佐々木連 笹谷健 猪子珠寧 小野寺宏弥 木戸瑠美
・5階D・E室 ◯「元気展」(総合美術展)
 (D室)⇒梶田みなみ(立体) 野呂田晋(写真) ドローイングマン(ドローイング) 水中蝶生(点描画) 
 (E室)⇒福岡幸一(ドローイング) 柿崎秀樹(絵画) 久藤エリコ(切り絵) 金侑龍(現代美術) 酒井彩(彫刻) 
 (ホール)⇒碓井玲子(刺繍) 櫻井麻奈(写真) 冬野夜薙(絵画)


【催し】
◎2018年2月3日(土)/5階D室
 16:00~ 出品者による演奏会
      ~ジャズ・フォーク・クラシック~
  「実験水槽」/佐藤瑞生(ギター弾き語り)/篠原奈那子(ホルン)&宍戸幸希(コントラバス) 
 17:45~   出品者紹介
 19:45頃~20:00  軽食パーティー(参加無料)

●助成金:札幌市文化芸術振興助成金活動
●協力 :アートスペース201

●企画 :丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
●連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
●住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(1.25)

D室の会場風景を載せます。
この風景で、全12作が確認できると思います。
以下、2回に分けて掲載します。


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   ↑:野崎翼(九州大学))、「うねりのあいだに」。


「対展」は写真をメインにしているが「写真展」といいたくない。いろんな組み合わせ、いろんな表現の「対」を楽しんで頂けたらと思っています。
が、実際は写真がメイン。そんな中、折り紙作家としての参加、ありがたいことです。しかも彼は実家が札幌とはいえ九州在住!かさねて、ありがとうございます。

野崎翼はいろんな組み合わせの「対」を演じている。
違う大きさ、微妙にずらせた位置関係、何より折り方が違う。右側は一塊の中での多角形によるひだ模様、左側は花弁が一つ一つ引っ付いて花を咲かせているよう。野崎君、けっこう「対」を楽しんでくれたようだ。

作品の中身は、「うねり」と「あいだ」だ。何が?心模様なのでしょう、「気分」とか「(心の)リズム」がうねっているいる、気分と気分あいだに気分があって、やっぱり気分がうねっている。揺れてる心、すれ違う二つの形、もしかしたら野崎流「男と女」かもしれない。もちろん右側が「男」で、左側が「女」。何やら右側が求愛気分に見えてきた。左側は男の気分に関係なく可憐に咲いている。
右側の鳥のような「男」が、「ねー、僕の体の模様を見てよ!気分次第でいろいろ変わるよ。今日は気分がいいからこんな感じ、気に入ってくれた」
・・・・
何やら紙の塊がお話をしているみたい。







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   ↑:細野はるか(北星学園大学)、「染まる」。


あー、何から何まで若い女の子の写真だな~、そんな第一印象。
「染まる」、そのとおりだ。強めの色にしたのが良い。
女の子が女の子を撮る。どんな注文をしたのだろう?
色に染まった女の子の気分を表現したかったのだろう。
6枚の写真は「色の対」であって、表情での対は追っていないようだ。「6個の女の子・・・一つ一つの心を想像して下さい」
ただ、残念なのは、6個の表情・スタイル・服装・モデルなどに変化が乏しかったことだ。似た写真が多くなった。仮に似ていたとしても、対を意識して、最低3枚単位での劇的というか、見た目の違いが欲しかった。
だが、そういう批判も沢山出したから、細野はるかの欠点というか、特徴もはっきりしたことだ。とにかく一杯撮ろう、一杯出品しよう!









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   ↑:岩田千穂(藤女子大学写真部OG)、「泡沫」。


手焼きのモノクロ作品。というわけはないだろうが、レトロな作品だ。右側など特に「古い」って感じ。
古く感じるってことは過去への哀愁、というか過去への賛美・讃歌があると思う。なのにタイトルは「泡沫」・・・何を言いいたいのだろう?
左側は出入り口という通路での人混み。これは「今」なのか?
すると、右側は「道」をこちらに駆けてくる「過去」の楽しかった想い出か?
「昔生き生きしていた子供たちは、今は取り替え可能な『泡沫』的存在、そんな私(岩田千穂)でもある」か?

「駅」の人混みはいろんな感情を引き起こす。
あるいは「今日ももがんばるぞ~」と、突き進む人もいる。
少なくとも、岩田千穂は「明日はバラ色」といいたくても言えないタイプのようだ。

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   ↑:二宮翔平、「対の人物像」。

二宮翔平は第1回の参加者だ。いろいろと無理を言って、やっと重い腰を上げて参加してくれた。そして、「僕、参加しますから、フライヤーも作らせて」、まったく嬉しい申し出だ。冒頭のフライヤーは二宮翔平のデザインであり作品です。感謝!

とにかく彼はオシャレでカッコマンだ。それでいてピリリとスパイス(知性)でもある。
今作は、過去の作品を加工したものだと思う。背中向けにしたところが憎い!明るい色味ではあるが、ノーテンキな心地良さに終わらせたくなかったのでしょう。
何処か瞑想ふうの男性。周りがどんな状況(明るい色)でも静かに我が道を行く。







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   ↑:今 佑記(札幌学院大学経営学部写真部)、「変容」。

同じ場所を時期と時間を替えての作品。
被写体もありふれた街角の』風景、昼と夜の違いや、同じ場所を時期を替えて撮るとかはありふれた手法だ。
別にどーっていうことのない作品ではあるが、あんまり普通に撮って、その反転したような違いの2点をまざまざと見せつけられると、普段目にしている風景が特別な意味があるように思えてきそうになる。

この2点を出すということは、あんまりありふれた風景だから、今佑記にとっては親しい場所なんだろう。通学路とかの。道と街灯と一人ぼっちの好きな青年だ。








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   ↑:酒井詞音(日本大学藝術学部写真学科二年)、「ライン」。


酒井詞音は大学で本格的に写真を学んでいる。その勉強の成果のような作品だ。
まずカッコ良い!女の裸を撮るなんてニクイ!作品も意味深で不思議!タイトルも「ライン」とはどういいう意味?不思議性倍増をねらっているの?・・・「ライン」とはSNSのことなのか?ラインを通して付き合っている女、その女のもう一つの顔(イキザマ)、を表現する。

写真は他の写真部所属作品に比べると抜群に上手い。それはそれで良いことだ。問題は撮る人と撮られる人があまりにも離れていることだ。離れていることが表現手段の重要な要素ならば良いことだ。だが、そうではないだろう。

良い意味で今作は写真を本格的に学んでいる学徒の作だ。只今勉強中だ!もし、群青が今後も続いて、酒井詞音が群青に魅力を感じてくれるならば、毎年出して欲しい。その成長ぶりを見続けたい。







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   ↑:髙橋 萌、「境目」。


びちっと決めた風景写真。心象ムードは高いが、風景を切り取る強さの方がもっと高い。

ではどういう基準での切り取り・・・「境目」だ。
強く切り取った葉っぱ一枚一枚と背景との境目、その葉っぱ一枚一枚の境目、強くそこにある「自然」と、撮る髙橋萌との境目・・・いたるところにある境目。
境目は、向こうと此方との境界のことをいっているのか?向こうと此方との、境目で区切られて、その境界内での一つのまとまった社会の姿をいっているのか?境目を越えられないことをいっているの?・・・。

「境目」、象徴的な言葉だ。境目に「断絶」をみるもよし。「境目」があるから互いが安心して触れあえるともいえるし・・・切り取る撮影者にとってはいつも自問させられる言葉であろう。



(他は②に続く。)








by sakaidoori | 2018-09-20 09:54 | 群青(2018)


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