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栄通記

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2018年 09月 15日

2598)③「群青 『元気展 前期D室①』」 アートスペース201 終了/1月25日(木)~2月6日(火)

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第5回 丸島均(栄通記)企画


群青ぐんせい

 ぐんじょうと読まないで下さい。
 ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です。



10部屋の展覧会
〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体、他〕

  「群れる青い人達による自己表現展です

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2018年1月25日(木)~1月30日(火) 
   後期⇒    2月1日(木)~2月6日(火)
     (前後期全館使用&総入れ替え。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)

《前期》
・6階A室 ◯「日めくり、季めくり、心めくり」(写真展)
 永倉理子 野口琴里 宮森くみ 橋本つぐみ 冬野矢萩
・6階B室 ◯「私たちはなぜモノクロで撮るのか」(モノクロ写真展)
 平間理彩 千葉貴文 外崎うらん
・6階C室 ◯「対展」(2点一組の写真展?)
 長内正志 加藤良明 酒井詞音 二宮翔平 今佑記 名畑響 小林孝人 岩田千穂 佐々木彩乃 髙橋萌 紺野はるか 野崎翼(折り紙) 米林和輝 佐藤瑞生
・5階D・E室・ホール ◯「元気展(総合美術展)
 (D室)⇒杉崎英利(チョーク画) 佐々木麗鶴(絵画) チQ(マジックペン画) 佐々木幸(現代美術) 神成邦夫(写真) 町嶋真寿(立体・鉄)
 (E室)⇒宍戸浩起(写真) 篠原奈那子(写真) 岡田綾子(立体) 北村穂菜美(絵画) 鈴木比奈子(絵画) 山本和来(陶芸) 
 (ホール)⇒田中季里(版画) 碓井玲子(刺繍)


《後期》
・6階A室 ◯「闘」(写真展)
 岩佐俊宏 髙橋轍 髙橋やひろ 米林和輝
・6階B室・ホール ◯「踏み出す」(写真展) 
 村田主馬 竹中春奈 伊藤也寸志 浅沼青夏
・6階C室 ◯「それぞれの居場所「(写真展)
 吉田切羽 阿部雄 佐々木連 笹谷健 猪子珠寧 小野寺宏弥 木戸瑠美
・5階D・E室 ◯「元気展」(総合美術展)
 (D室)⇒梶田みなみ(立体) 野呂田晋(写真) ドローイングマン(ドローイング) 水中蝶生(点描画) 
 (E室)⇒福岡幸一(ドローイング) 柿崎秀樹(絵画) 久藤エリコ(切り絵) 金侑龍(現代美術) 酒井彩(彫刻) 
 (ホール)⇒碓井玲子(刺繍) 櫻井麻奈(写真) 冬野夜薙
 

【座談会】 
出品者による写真を語る集い
 ~僕はなぜ写真を撮るか?見せたいか?~

◎2018年1月27日(土)/6階C室
 司会:篠原奈那子
 参加者:橋本つぐみ、髙橋ヤヒロ、平間理彩、岩田千穂

【催し】
◎2018年2月3日(土)/5階D室
 16:00~ 出品者による演奏会
      ~ジャズ・フォーク・クラシック~
  「実験水槽」/佐藤瑞生(ギター弾き語り)/篠原奈那子(ホルン)&宍戸幸希(コントラバス) 
 17:45~   出品者紹介
 19:45頃~20:00  軽食パーティー(参加無料)

●助成金:札幌市文化芸術振興助成金活動
●協力 :アートスペース201

●企画 :丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
●連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
●住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(1.25)



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左の部屋は掲載済みのD室。今回は右側のE室。

D室はうるささと真面目さの混在であった。一言で言えば「我が道を行く」部屋だ。
今回のE室もジャンルは様々だ。写真、縫いぐるみ、描きなぐりの絵画、漫画のようなドローイング、陶芸だ。ムードは女っぽい。いや、女の部屋と言いたいが、一人男子学生が参加。というわけで、「女の部屋に男が一人」の部屋、だ。

以下、会場を左回りに掲載。


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   ↑:宍戸浩起、「ここは」


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トップバッターは北海学園Ⅱ部写真部3年・宍戸浩起君だ。
彼はトリテツ(撮り鉄)だ。旅に関する被写体は多いのだが、「鉄道そのもの」や「いかにも旅!」というのは発表しない。「旅心」を根っ子にして、あれやこれやとチャレンジしている。


今回の被写体は「札幌ドーム」だ。
一目で思ったことは、「宍戸君って、寂しがり屋かな?寂しくっても、広く大きく羽ばたきたいのかな」。
札幌ドームは日ハムのホーム球場だ。4万人以上入ることができる。試合のある時は、常時1万人以上がそこにいる。北海道を代表する人の溜まり場だ。
祭の場だ。当然、うるさき人混みや、熱気や、あれやこれやのマンパワーを表現しないとドームらしくない。
確かにお祭りもあるにはあるが、宍戸浩起の関心はそこにはない。「ドーム・・・人のいない風景」を撮りたかった。それを強調したいためのわずかな数の人だかり作品。

ではなぜ、「人のいないドーム」か?宍戸流の心象風景なんだろう。大きな器(ドーム)、細かいパーツ、その大きさ小ささに着目する、じっと見つめる、それが今回の宍戸の課題だ。そして、大きく見せる!決して寂しいわけではない。一人になった時に、これだけの「存在感」を見せることができるか!これが本当の彼の課題なのだろう。

では、作品として成功したか否か・それは知らない。というか、たかだか二十歳強の青年だ。大きく見せた姿を誉めたい。



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   ↑:篠原奈那子(藤女子大学写真部4年)、「私という人間は」



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セルフ・ポートレート、大きさは四つ切り、バライタ紙による手焼き99点!
篠原奈那子は昨年の8月に群青企画の個展をした。量はたいしたものだったが、中身は「いかにも女子大生」で、草花や、街角でのモデル写真。
しかし、「これではイカン!」と思ったかどうか?その後大いに変身した。学園祭では今回同様の集合体で、「醜い篠原顔百態」、続く北星大学との合同展では、同じく集合体で「色気のないナナコ・セミヌード百態」、そして今回の「ナナコ・ハイポーズ99態」だ。全て手焼きの3シリーズ、素晴らしいとしか言いようがない。世の多くの中年男性アマチア・プロカメラマン、彼女の爪を煎じて飲んで欲しい。女の子がこんなに頑張ってるんだぜ!

ではこれらのセルフ集合体シリーズで何を彼女は目論んでいるのか?表現としては写真作品群というより、現代美術だ。しかし、現代美術という自覚も意識も何もないだろう。生きる情熱を注いでいるだけだろう。若さだからできる、学生だからできる、それだけかもしれない。

今回のセルフシリーズ、「チョッピリ可愛い女の子、寂しがり屋のワタシ」という気分も出ているみたい。



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   ↑:「明日に向かって!」ですね。






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   ↑:岡田綾、「(?)」。


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変な縫いぐるみがぶら下がっている。
実は、全ての縫いぐるみは、上掲のピンクの型紙で出来上がっている。その型紙の人型作品が上掲の真ん中の縫いぐるみ。ということは、今風の言葉で言えば、他の変な縫いぐるみは真ん中の人型縫いぐるみと遺伝子を共有している、遺伝子は同じなんだが、できあがりは別々ということになる。
つまり、共通・相似・増殖・変形・・・エトセトラ、いろいろ試みる岡田綾だ。

その遺伝子共通でできた縫いぐるみ、「変な奴ら」ですね。でも、変と思うのは見る側の都合で、「何処がどう変なのよ!」と怒られそうだ。変なんだけど、縫いぐるみということ、作り手が女性だから、いかにも気持ち悪いではない。「ヘンテコリン、可愛い」・・・、こういう作品は人混みの中に置きたいものだ。遊び心ですね。ひとそれぞれがどんな風に遊ぶか?かくれんぼ?変身ごっこ?意地悪っ子に玉ぶっつける!・・・




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   ↑:北村穂菜美、「溶けたいよ」


一人一壁という出品量!絵描きにとっては結構大変だ。働いているし、他にも色々しているし・・・そんな中で北村穂菜美はドローイングで勝負した。厚手のビニールに、まさにそのビニールに溶け込むような女の子を描いた。モチーフはタイトルが教えている、「溶け込む!」ことだ。女の子の身も心も溶け込む!溶け込みたいのよ人は!嬉しい時はその場にどっぷり浸かって、もう何処にも行きたくないほどに「溶け込む」。困った時は、逃げ隠れしたくてどこかに「溶け込みたい!」。素敵な人に出会えたら、恥ずかしくって「隠れてとろけたい!」。

しかし残念なことに作品がビニールに溶け込むのはいいのだが、そのビニールが白壁に溶け込んでしまって、作品そのものが消えかかってしまった。この辺は発表スタイルの経験不足だと思う。というか、こういう経験を積むための今回の群青展だった。



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下の作品、ちょっと不気味ですね。可愛い可愛いがホナミちゃんではないですよ。



(他のE室作品とホールは⑤に続く。)

by sakaidoori | 2018-09-15 06:39 | 群青(2018)


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