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栄通記

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2018年 09月 10日

2592)「浅川茂展 『遠い日々の心象Ⅳ 1997ー2018』」 アートスペース201 9月6日(木)~9月17日(月・祝)




「独立展会友」「全道展会員」「平原社会員」
 
浅川茂
遠い日々の心象
   1997ー2018」

 



会場:アートスペース201 6階(A室)   
      中央区南2条西1丁目7
       山口中央ビル  
      (東西に走る道路の南側。)
     電話(011)251-1418

 会期:2018年9月6日(木)~9月17日(月・祝)        
 休み:水曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00
    (最終日は、~14:00まで。)


ーーーーーーーーーーーーー(9.9)

 (地震災害のため一週間会期を延長。ただし、最終日は月曜日、最終時間は14時までです。)

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 (以下、敬称は省略させていただきます。)

浅川茂は帯広在住。沢山の小品を携えて札幌での個展だ。不幸にも地震災害に遭遇し、木曜日が開催初日の予定が土曜日になった。幸い、当館のご配慮で会期はほぼ一週間延びました。なかなかこういう重厚な作品は見られないでしょう。一人でも多くの人に見てもらいたいものです。このブログでも作品写真は載せますが、絵画の魅力は原画鑑賞につきます。ここの写真は、丸島の言葉(感想)の補助手段です。作品を原画で見てもらいたいための方便です。よろしく!




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作品は小さいが重たさがズシンと伝わる。絵画に自分自身を埋め込む、そういう作品群だ。
画家は「心象風景です」という。この場合の「風景」の原点は帯広・十勝だろう。あそこは寒い!数十年前なら、冬には醤油瓶も凍り付いたという。だから、空気も札幌とは全く違うだろう。冬の空気は痛かっただろう。
そういう風景を前衛にした心象風景・・・しかし、以下の作品群、何かが画面で屹立している。それは道であったり、木であったり、森という固まりであったり、自然の何かなんだが、間違いなく全て擬人化されたものであり、画家「浅川茂」自身だ。おのれの思い浮かぶ十勝の自然の中で自分自身が立っている、自分の存在を主張している。




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   ↑:右側、「記憶の風景」。中央、「静かな時間」。左側、「赤い家」。




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   ↑:「過ぎていく風景」。




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   ↑:「消えない森」。







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   ↑:右側、「地ー流』。中央、「凍河」。左側、「光の水」。


氏の作品を見ていると、画業とは何なのか?を思う。画家の生き様の執念を感じる。これでもか、これでもかと描いては塗りつぶし、描いて描いて重ね描きし、自分のイメージと一体化しようとする。しょせんキャンバスと絵の具と絵筆があるだけなのに!
生身の自分という存在がありながら、もう一人の自分を創造しようとしている。自分の心身は父母の賜り物、そこに「自我」と「風土」を加味して、自分自身があたかも創造主として立ち現れて、絵画という「もう一人の自分」という生きものを作る。

僕は絵そのものよりも、絵の中に埋め込まれた「浅川茂」を見ている、語りかけている、いろいろ尋ねている、「何を見ているのか、何を感じているのか、何を求めて生きてきたのか・・・」言葉は尽きることはない。所詮、僕自身も「浅川絵画」に触発されて自分自身と対話しているのだから。



確かに古典的な重たさを感じる絵画群ですが、以前に比べると随分と軽やかに感じる。
一つに、筆致がいろいろで、筆致を画家の表情とするならば、多種多様な顔を見せている。顔出しというか、表情を楽しんでいるみたい。
一つに、色味が増えた感じだ。以前は隠れていた色味がより表に出てきたのかもしれない。やはり、表情が豊かになったのだ。
絵画の醸し出す重たさに反して、画家自身はフットワークが良くなったのかもしれない。




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   ↑:右側、「黒土』。左側、「重い河」。





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   ↑:右側、「在」。左側、「凍る地」。





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   ↑:右側、「気配する風景』。左側、「地の花」。




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by sakaidoori | 2018-09-10 23:23 | アートスペース201


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