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栄通記

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2016年 05月 18日

2526)⑦「群青後期『神成邦夫 写真展』」 アートスペース201 終了/2月4日(木)~2月9日(火)

      群青」(ぐんせい)展。

 ぐんじょうと読まないで下さい。
  ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です



後期・6階B室

神成邦夫 写真展 

HORIZON-北海道-  
 ~内界と外界の境界線~



●第3回 丸島均(栄通記)企画

   群青(グンセイ)
     八つの展覧会
       〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体〕

  「群れる青い人達」による自己表現展です。

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・ 

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2016年1月28日(木)~2月2日(火) 
   後期⇒     2月4日(木)~2月9日(火)
     (前期は6階3室のみ。後期は全館5室の展覧会。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)
      


後期・6階A室
◯「女の空間」(女性写真展)
外崎うらん 高澤恵 平間理彩 杉下由里子 高橋ヤヒロ(高橋智乃) 石澤美翔

後期・6階C室
◯「対展 Ⅱ」
  佐々木仁美 高橋徹 竹中春奈 杉下由里子 村田主馬 宍戸浩起 高橋ヤヒロ(高橋智乃) 酒井詞音 石澤美翔
・・・(以上9名)

後期・5階D室
◯「元気展 ~色・物語の部屋~」(多ジャンル美術展)
  碓井玲子(テキスタイル) 小西まさゆき(絵画) 佐々木幸(現代美術) 杉崎英利(絵画)   
 
後期・5階E室
◯「元気展 ~線の部屋~」
  久藤エリコ(切り絵) 佐藤愛子(クロッキー) ドローイングマン(ドローイング) 樋口雅山房(書)

●催し:2月5日(金)17:00~20:00 
    17:00~  ドローイングライブ(ドローイングマン)
    18:00~   出品者紹介
    18:45頃~20:00  パーティー

●企画者:丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
 連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
 住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(2.8 9)



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 北海道の、どこにでもありそうな風景。
 青空に輝く殺風景な風景がA1サイズで18枚、びっしりと横一列に並んでいる。
 皆さんにも、神成風景を疑似体験してもらいたい。以下、18枚を掲載します。



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 臆することなく、面白くない写真を堂々と披露している。だから、僕は神成風景写真を「面白くない写真」と、大きな声で言い切っている。あまりにも堂々としているから、何かがそこに映し出されているのかと思いたくなる。しかし、ことさら語るべき物事はない。ただ、撮ったという行為と、風景ならざる風景を見つめる意識があるだけだ。

 彼の作品をグループ展以外に見たことがない。グループ展での彼の存在は、僕にとっては一際目立つ。他の写真家は「何か」を撮っている。あたりまえだ。何かを撮らなければ写真は成立しない。神成邦夫も、確かに「何か」を撮っている。だが、どうみても撮られた風景そのもので何かを訴えているとは思えない。心象風景の投影とも思えない。記憶の断片を探し求めての旅の記録とか、見果てぬ夢の痕跡でもないだろう。なぜなら、写真に肉声を感じないからだ。ただ写真風景があるだけだ。

 変な言い方だが、特徴のない定点、面白くない風景と向かい合い、「撮りたいという意識」を撮っているみたいだ。まるで禅問答だ。「撮られた風景は・・・トイレ。その心はそうかい!」禅坊主たちの禅問答は大声で相手を投げ飛ばす勢いで言葉を発する。格闘だ。堂々としている。堂々としていなければならない。そういう強さが神成風景も同じだ。堂々と無意味と思える世界に入り込んでいる。

 そんな「面白くない」神成風景が部屋一杯に堂々と並んでいる。
 鑑賞者がどういう反応をするか気になった。サーと見て、サーと帰る、と思った。ところが、意外にも多くの人がこの空間で長居をしている。「この風景は何処かな?」と軽く自問自答している。「なんか懐かしいね」とか、「変に落ち着くんだよ」とか言ってくれた。軽く反応し、長くたたずんでいる。「おー、まさしくこれが個展の魅力なんだ」と、僕は心で喝采をあげた。



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 今回も索漠とした風景ばかりだ。が、個々の作品の水平線が全作品を中央で貫いていて、しかも上部は青空一杯、下部は赤茶けた土色と統一感があり、部屋全体に安定感が生まれた。そのことが、「何でもない空間での心の休憩」になったかもしれない。撮影者の「どうでも良さそうな風景集」という徹底ぶりが、思わぬムードを作った。意図したムード作りとは思えぬが、「風景」の持つ魅力には違いない。

 また、東北震災跡地と見間違った人もいた。そえrは、見る側にすでに「決めつけられた風景」があったからだろう。誤解という「風景」だ。

by sakaidoori | 2016-05-18 00:13 | 群青(2016)


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