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栄通記

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2016年 05月 08日

2514) 「井上まさじ・展 2016」 ミヤシタ 4月13日(水)~5月8日(日)

井上まさじ・展 2016   
  

 会場:ギャラリー ミヤシタ
      中央区南5条西20丁目1-38 
      (南北の中小路の、東側にある民家)  
      電話(011)562-6977

 会期:2016年4月13日(水)~5月8日(日)
 休み:月曜日(休廊日)
 時間:12:00~19:00 
     (最終日は ~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.1)


 1階と2階との展示。簡単にそれぞれの部屋の展示風景を載せます。



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   ↑:(以上、1階から。)




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   ↑:(以上、2階から。)



 (以下、敬称は省略させていただきます。)


 いつもながら感じ入り、考えさせられる井上まさじ絵画だ。


 とにかく綺麗だ。

 絵画から色と光が真っ先に目に飛び込んでくる。
 同時に、描かれた「模様」も、言いしれね魅力で網膜に焼き付く。「模様」というより、なにがしかの「実体」と思えてならない。それを「大地」とか、「皮膚」とか、「自然風景」と思いたくなる。「大地を描いているから大地なんだよな~」、ではなく、「大地(自然)と思えてならないから大地」なんだ。
 大地と思うと同時に、画面の内側から「波長」とか「安定した揺らぎ」とか「思想」も発散している。だからなんだ、井上絵画が不思議なのは。
 この「光」と「色」と「自然」と「波長」と「揺らぎ」と「思想」が混じりあっているから、「綺麗な絵」という言葉からは想像できない力強さがあるのだろう。

 筆で描いてはいないという。凸凹にしている支持体に絵具を浸らせる。凸凹だから乾きにムラがある。その乾き具合の案配で、表面の絵具を落とす。乾いた部分には色が定着し、模様が出来る。そういう作業を繰り返していく。井上まさじは職人であると同時に、監督か指揮者のような目配りで、画面とにらみっこしているわけだ。今までの絵画経験という技術(職人技)と、自身の自然観で画面が立ち上がっていくわけだ。


 問題は、絵自体の「綺麗さ」「美しさ」「力」が今展の魅力ではないことだ。
 間違いなくここには「井上まさじ・美学」があり、「井上まさじ・自然観」がる。
 おそらく、「彼」と「僕」との間に自然や美に対する「共通感覚」が今展を成り立たせていると思う。作品に触発されて、「僕」は「共通感覚」を意識したと言った方がいい。
 そして、「共通感覚」の向こう側は、それはもはや井上まさじが世界観と距離を保つことになる。もしかしたら、井上ワールドから離れ、否定するかもしれない。共通感覚を有しながら、否定するかもしれないとは!それだけ現代人同士が強く結ばれるということは期待できない。
 最後は、「僕はいかなる自然観、宇宙観、生命観」を抱いているのか?にたどり着く。結局、自分自身を見つめることになる。

 
 絵画鑑賞という受け身的な行為。そこに井上まさじは小さく強くささやく。「自分自身を見よ!少なくとも、オレはオレの見えない世界を見える形でキミに見せる。自分自身を自然を再認識するキッカケにして下さい」。




 
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by sakaidoori | 2016-05-08 11:50 | ミヤシタ


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