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栄通記

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2015年 02月 03日

2453)①「第17回 多摩美術大学版画科OB展」 さいとう 終了/1月27日(火)~2月1日(日)

   

第18回
多摩美術大学版画科OB展
  
             


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
     電話(011)222-3698

 会期:2015年1月27日(火)~2月1日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~16:30まで)

※ ミニ・パーティー ⇒ 1/31(土) 17:00頃~

 【参加作家】
 一般展示 :青柳絵美 いけやちょう 石原誠 上田政臣 御囲章 小川了子 川田竜輔 川村紗耶佳 佐治直魅 佐野広章 三瓶光夫 篠田亜希子 谷黒佐和子 富田恵 中嶋咲子(mocha)平出彩 ネモトサトコ 友野直美 Sulley
 招待出品 :佐竹邦子
 小作品展示:高橋亜弓 宮崎文子 吉見律子
 ・・・23名?。 

ーーーーーーーーーーーーーーー(1.31)


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 道外作家の雰囲気が味わえる、それが大きな鑑賞目的だ。もっとも、道内出身者や道内居住者ありだから、少しは道内の雰囲気はあるだろう。とにかく海の向こうの雰囲気を味わいたいんだ。

 ところで、その雰囲気だが、グル-プというものは生き物だから流れを感じる。「これが全国傾向の一つなのか」、と思ったりする。以前は、版画技術を含めて、「版画」への拘りが強かったと思う。それが暫時「美術・絵画」になってきている。そして、より女性らしくなっていて、素直な自分気分を醸し出している。本の挿絵に使いたくなる作品が多い。

 「女性気分」、これは良いことだと思う。何だかんだと言って、美術はパトロンのものであったし男が制作していた。流れとして女流が優位を占めるようになったのは歴史的にも最近だろう。ここに登場する作家が歴史に名を残すか?そんなことはどうでもいいことだろう。美術の底流として「女」が無遠慮に闊歩し始めた。男の作った美学概念など道端に置き去りにして、ノーテンキに前に進んで欲しい。価値や評価は後からくるものだから。



 何人か載せます。ここが辛いところで、毎年見ていると定番の作家が気になってしまい、載せる傾向が決まってしまう。仕方がない。所詮自分好みで進めるしかないのだから。

 女を誉めそやしたから男から入ります。



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   ↑:御囲章。左側、「ただ見ているだけ」・64×48㎝ 油性インクによる木版凸版 2014年。



 作風は毎年同じで、一人我が道を楽しむという高踏的マイペース派だ。よく分からないところが一杯あって、いつもあっけらかんとして見ていた。
 それが、何故か今回は不思議に楽しく見れた。何故だろう?見慣れたせいか?多分・・・以前は発散拡大型でワイルド感があった。そのワイルドさというか勢いについて行けなかったんだと思う。今回、収縮型というか、収まりが良くて、いろいろ表現されてはいても構図に納まっている。等身感覚なのが落ち着きになっているのだろう。それが良い事かどうかは分からないが、愛着を感じた。




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   ↑:三瓶光夫



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   ↑:三瓶光夫、「不安と向き合う」・65×80㎝ クラフトテープ版による凹版/メディウムはがし刷り 2015年。



 御囲章に愛着を感じたのだが、三瓶光夫には寂しがり屋の人間味を感じてしまった。タイトルは「不安」が基調だが、不安の原点には「一人ぼっちかもしれない孤独感」を思った。
 三瓶光夫も以前は男っぽい塊だった。外に打って出ていた。今回は頑張る姿勢から一歩離れて、心象風景を素直に表現しているみたい。




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   ↑:ネモトサトコ



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   ↑:ネモトサトコ、上段中央の「奇妙な果実」(F50 アクリル コラージュ 2015年)の部分図。


 以前は、台座のような首が特徴的だった。口が半開き、両目も焦点が合っていない感じで、どこかとぼけた雰囲気があった。「虚空を眺める女、あるいは虚空の女」とでも言えばよかったのか。
 今回は、かつての方向での変な雰囲気作りは止めたようだ。文庫本の挿絵に合いそうだ。顔の周りはちょっと装飾的で、普通に貴婦人?ふふふ・・・。




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   ↑:右側、平出彩、「待ち合わせ」・91.5×109㎝ 油性・水性混合木版 2014年。


 いわゆるリトグラフなのかな?
 「待ちあわせ」で足下の描写だから、人待つ気分が寂しいのかな、と思うのだが、華やいだ色の世界だ。「待ちあわせ」という不安、期待、夢・・・なんかそんな意地らしい女の子心を感じてしまった。それにしても逞しい足だ。柔な作家ではないのかもしれない。


   ↑:左側、石原誠、「流れてゆく」・モノタイプ 2014年。





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   ↑:石原誠、「ニュータウンへ帰る」・モノタイプ 2014年。



 家並みなんですね、街並みなんですね。見続けていると、建物が人物に見えてきはじめ、そのうちに絵の模様が人物群に見え始めて、色は楽しいのだが、街並み特有の哀愁も感じてしまった。





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   ↑:青柳絵美。左側「どこまでも」・42×49㎝ 水性木版 2014年。右側「ここにいるよ」・42×49㎝ 水性木版 2015年。


 青の好きな夢物語。宇宙なのか海の中なのか、天女なのか人魚なのか?色気はないが可愛いな。左側の作品、白い塊、僕には無い感覚だから興味津々だ。



 ②に続く。(もう少し載せたいのですが、期待しないで下さい。)

by sakaidoori | 2015-02-03 19:29 | さいとう


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