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栄通記

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2014年 08月 05日

2438) 「面(つら)展」 たぴお 8月4日(月)~8月9日(土)

    



面(つら)展   


    


 会場:ギャラリーたぴお
      中央区北2条西2丁目・道特会館1F
      (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
      電話・林(090)7050-3753

 会期:2014年8月4日(月)~8月9日(土)  
 休み:日曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

 【参加作家】
 田中季里 林教司 藤川弘毅 丸島均(コレクション) 横山隆    

------------(8.4)




 (以下、敬称は省略させていただきます。)

 今展には、私自身のコレクションが大威張りで参加しています。果たして美術展として合っていたのか?作家作品とのコラボとして楽しんで貰えれば嬉しいです。




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 入口からの風景。
 何だかんだと言って、今日もたぴおは元気だ。夏の暑さに負けず、いきいき印の男女が集っている。




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 なるべく人を入らないようにしたいのだが、それは全く無理というものだ。それでも人物は変にならないように気遣ってシャッターを押すと、いきなりK氏がこちらを向く。

 「オレを撮るなよ!」だ。
 と言いながらポーズをとるではないか。いつになく茶目っ気200%のK氏だ。

 「みんな元気か~!呑むぞ~!」



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 チョット弱そうなガッチャマン、いやオジチャンマンであった。






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 おしゃれな展示だ。間合いを取りながら横一列にスポーンと抜けている。
 オシャレということは、個々の作品の「面(つら)根性」にも影響しかねない。脱臭作用にもなりかねないし、新たな空気感の挿入になるかもしれない。







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   ↑:丸島均(栄通)コレクション。



 札幌在住作家は犬養康太佐藤萬寿夫の二人だけです。
 多くを語る必要はないえしょう。気になった方は大きく拡大して見て下さい。

 入手の一番古いのと新しいのを載せます。



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   ↑:左側、多摩美版画OB展で入手。8年位前か?あまり作品を持っていない頃だった。自宅でニンマリして魅入っていた。もっとも、どの作品も気に入って買うのだから、いろいろと思い出がある。
   ↑:左側、「犬養康太・作」。昨年、個展時に入手。バカでかい作品を出品していて、かなり安くしていた。収納に困りそうだから買うのを止めた。今でも欲しいのだが・・・。





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   ↑:藤川弘毅



 笑い泣きの世界だ。

 「踏まれても、叩かれても、殴られても、デクノボウのようにニンマリと笑って、怒りもせず、モンクなどは何一つ言わず、お腹がすいても『何かが欲しい』などとは絶対に口にせず、ションベン垂れだの、臭いなどと罵られても、ただただアホ笑いしているボク。
 でも時には、チキショウ、チキショウ、コンチキショウと言いたくなるのだが、口に出すことも忘れてしまったので、やっぱり笑ってばかりいるボク」


 素材は海岸での廃棄物、漂流物と聞いている。「面展」があるから探しに行って作った、では無いだろう。普段、何かの役に立つという思いで蒐集しているのだろう。元気の良い人だ。






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   ↑:横山隆



 今展のメイン作品の風格がある。
 横綱土俵入りの「不知火型」を思わせる。両の手を左右に広げて、じわっじわっとにじり寄って四股を踏む。攻撃型と言われるが、美術では胸を拡げて全てを抱き寄せる抱擁型と呼びたい。

 廃墟のような大地の上で、下界を見下ろす変な生き物がいる。変な生き物も、生命力抜群からは遠そうだ。それでも広がる世界に君臨する余裕を見る。


 下の横作品を縦一文字に並べたらどうなるか?今展と同じ作品に見えるか?見えないと思う。この型を選んだ人の美学の勝利だ。





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   ↑:林教司。



 上段の左側3点はかなり古い作品。残りは新作。

 どうしても旧作と新作の比較をしてしまう。出来映えは言わずもがなで新作の方が良い。新作は余裕がある。作品も大きく見えて存在感もある。ただ、遊び心も含めて余裕がありすぎて、「象徴化された人間、画家の手足にぴったり人間」で、更に余裕が高まれば作品としての完成度は高まるが、「人間臭さ」は消えていくだろう。

 旧作、人間がどこか哀れっぽくてひねくれている。ひょうたん太郎が息巻いているのだが、「なかなか上手くいかんな~」とつぶやいている。そんな遊び心を感じる。
 旧作は根性を感じる。人間臭を感じる。たとえ完成度は低くても、愛おしさがある。



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   ↑:左側は旧作。一所懸命に綺麗に顔に線刻を施している。一所懸命に、一所懸命に。
   ↑:右側は最近作。素材はあり合わせも樹木の表皮。 








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   ↑:田中季里。



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 青の好きな田中季里、海の好きな田中季里、浪の好きな田中季里、では人間は好きなのか?物語が好きな人だ。海のように語りも人も大きくなりたいのだろう。ドブ~ンと波に洗われては生まれ変わり、物語を一つ身に付けては大きくなりたい。
 淡い水色鉛筆の物語だった。




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   ↑:(2、3年前の旧作)銅版画。(丸島コレクション)


 鉛筆画もこれくらいの大きさが見たい。そして安く売ってファンを一杯つくったらと思う。宣伝などの下手な人だ。どんな作品でも売れる値で処分して、ガンガン前に進めばと思う。過去作は見ない。30歳までは描きまくらないと。作りまくらないと。処分していかないと。作品を他人様の夢にしてあげないと。

by sakaidoori | 2014-08-05 15:52 | たぴお


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