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栄通記

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2014年 06月 29日

2387) 「藤女子大学写真部 写真展 『閃光少女』」 資料館 6月24日(火)~6月29日(日)

    
  
藤女子大学写真部 写真展 
  『閃光少女
  

             

 会場:札幌市資料館2階6室
      中央区大通西13丁目 
       (旧札幌控訴院。
       大通公園の西の果て)
      電話(011)251-0731  

 会期:2014年6月24日(火)~6月29日(日) 
 休み:
 時間: 9:00~19:00
      (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーー(6.27)




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 モノトーンの藤女子大学写真部だ。一人以外は白黒という虚構で勝負だ。

 作品数も宜しい。大きさもまずまず。狭い部屋だが、それぞれ工夫した展示で、学生らしさがよく伝わる。個別個別はそれなりに面白い。しかし、全体の雰囲気、白黒の出し具合とかがある一定の幅に納まっていて、強さ厳しさ鋭さが弱いと思った。凄く残念だ。技術力の弱さでもある。色への拘り、あくなき探求心だ。表現者自身の美学を高めて、高い表現欲求持てばと思った。求めるものが高ければ、学ぶことも多いだろう。大学写真部、大人の技術指導者がいない写真環境だ。更に更に頑張って欲しい。



 面白かったと思う人を中心に個別紹介します。




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   ↑:以上、2年・小酒井彩香、「I'm」。



 面白い感覚の学生だ。変なものばかりを撮っていて、適当に提出している。被写体もバラバラ、距離感もバラバラ。おそらく、それらは日常のなかでの取り立てて頑張らない一コマ一コマなのだろう。この中心定まらない非定型の世界をもっともっとたのしみたいものだ。





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   ↑:以上、4年・橋本つぐみ、「unfmiliar spring」。



 じとっと魅入らせる作品だ。何かを見つめている。感じている。ちょっとダークな気分にさせる。
 春、さくら満開の良い気分200%もあれば、季節の快晴気分について行けない時期でもある。そんミスマッチな心象世界か?他の世界と自分との微妙な差異を見つめているのだろう。

 頑張った作品だと思う。以前は良きモデルに出会って「少女・処女」の引き籠もりを表現していた。空気感表現と生理表現をダブらせたいのだろう。モデルに頼るところがありすぎて、他へのチャレンジが薄くなっていた。
 今回は頑張った。このレベルを一気に付け抜けて欲しい。「少女性」が継続テーマであってもいいのだが、作品力留まってはいられない。





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   ↑:以上、2年・岩代亜子、「1one1liness」と「sakura」。
 



 上に取り上げた一作が妙に気に入った。さくら満開の中で、廃墟気分の対比だ。線的表現が好きなのだろう、細かさ鋭さも気になるところだ。彼女も2年生だ。失敗を恐れずにガンガンやって欲しい。細かい綾表現がもっとググッと!期待しよう。




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   ↑:4年・竹中春菜、「アンテナ」。




 何かを求めて、首が引き裂くほど上昇する。焦るようなスピード感もある。一人で何かに対して身構えるような、「我ここにあり」というシグナルだ。
 そういう擬人的姿勢を「アンテナ」と竹中春菜は名付けた。何をキャッチしたいのだろう?感じる植物だ。

 僕はこの二月に、青年達を集めて「対展」という写真展を開いた。2点を対として表現する写真展だ。この作品はまさしく「対」だ。正反という対比でなくて、存在感やボリューム感を高める働きをしている。
 この会場では、竹下作品ばかりでなく、部分的にも「対表現」を多く取り入れていて嬉しくなった。







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   ↑:2年・名畑響



 正面対峙の挑発感覚が好ましい。逞しさも良い。
 シンプルに表現するを課題にしたようだ。そうだ、シンプルでどこまでできるか!
 






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   ↑:「こわれもの」、「それから」。



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   ↑:以上、岩田千穂




 「それから」と「こわれもの」という二つのタイトルだけども、人が全体を取り巻いて一つの表現になっている。この感覚はグーだ。
 人との距離もあれこれといろんな距離感で表現している。好ましいフットワークだ。が、ちょっとわざとっぽい感じもして、被写体との距離感を修行中だ。

 人の存在がやけに小さく見えるが、上掲の建物が水面に映った作品は大きく見える。際だった存在感だ。その分、「こわれもの」表現としてはいいのだろうが、異様にバランスを欠いた感じだ。もっとも、このアンバランスも若者らしくていい。







 
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   ↑:2年・平間理彩



 これも対作品だ。「羊」と「犬」か。

 確かにアイデアは普通だが、被写体に対する肉薄感覚がいい。犬の不鮮明さ、悪くはないが、いささか技術不足で不思議さの効果を発揮しなかった。見事な失敗作になっていて今後の糧になると思う。

 次は失敗を恐れずに沢山大きく出品することだ。




 
 気がつけば全員紹介の雰囲気になってしまった。ここで止めておきます。次回も楽しみにしています。






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   ↑:1年・篠原奈那子



 自転車物語でしょう。一人旅ムードで小さなセンチメンタルだ。でも、若い華やかさが自然に出ていて眩しい。

by sakaidoori | 2014-06-29 00:21 | 資料館


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