2014年 02月 08日
道銀文化財団・企画展 らいらっく新鋭展 小林麻美展 会場:らいらっく・ぎゃらりい 中央区大通西4丁目 北海道銀行本店ビル 1F (大通公園の南側、北東角地。) 電話(011)233-1029 会期:2014年1月20日(月)~1月25日(土) 休み:日曜・祝日(定休日) 時間:10:00~17:00 (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで) 主催:公益財団法人 道銀文化財団 【新鋭展参加作家】 小林麻美 1月20日(月)~1月25日(土) 櫻井亮 1月27日(月)~2月1日(土) 荒井彩美 2月3日(月)~2月8日(土) (以上、3名のリレー展) ーーーーーーーーーーーーーーー(1.24) (以下、敬称は省略させていただきます。) 僕同様に小林ファンもいることでしょう。久々の個展に胸すっきりしたことでしょう。会場は狭くて見にくい面も確かにあるが、これはこれで小林異時空間、小林肉声を感じて良いものだった。 小林絵画を二つの面で考えている。 ドロッとした空間感覚。それを網目模様の中で模索している。僕は異次元空間の創造と言い続けている その空間にあって、どうしても人物を入れざるを得ない理由。小林麻美にとっての人の意味。要するに生きる場の空間感覚とそこに生きている人間だ。 彼女の作品には必ず人がいる。時には「ちょっとヘタッピ」と思いたくなる人物描写だ。①の作品、その登場人物がそうだ。この作品、異様に説明的で長たらしい。作家がなんとかして自分の絵画を理解してもらいたいと、苦しみ抜かれて選んだ言葉群だ。「昨日から見られる私」でもいいとは思うのだが、「変容」とか「世界」が必須なのだろう。そして「みた」、「あなた」「私」。そこにリアルさを拒否した人物描写!それは「人を描くことが目的ではない」という画家の祈りのようなもので、だったら人を描かなければいいのにと思う。そうすればもっと楽に絵が描けるのにとも思う。 おそらく画家の目的は「世界-(内)ー変容」にあるのだろう。だが、愛憎七変容の人物にも敏感に感じる画家自身は、無意識的に「世界と人物」の変容と有り様の関係を宗教や倫理抜きで描きたいのだろう。どうしても人がいなければならないのだ。人あっての変容世界だ。 さて、小林空間は網目でドロドロや異様さをかもし出すが、なぜかしら人間はドロドロ心とは無縁で、それでいて顔無し人間などを空間の為とはいえザックリと描いたりする。顔があれば、見る側は「表情」が気になり、顔無し人物ならば異様な存在として逆に注目度が上がる。 結局、「空間をどう表現するか」というよりも、「空間と人間」に悩んでいる画家がそこにあった。唯我独尊的な強さのある小林麻美だが、あまりに強きエネルギーの持ち主だから、なにかにつけはみ出し部分がでてきてしまう。おそらく、そこが魅力的なのだろう。 現在子育て中の画家です。その影響でしょう、赤ちゃんが多く登場します。そして、少女もいます。網目模様の小林ワールドを見て下さい。 ↑:中央、「深夜2時 -昨日と今日の境目-」
by sakaidoori
| 2014-02-08 21:30
| 道銀・らいらっく
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丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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