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栄通記

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2013年 10月 31日

2281)②「あかとき発信 元気なアート展」 (深川)東洲館 10月16日(水)~10月31日(木)

 

  

あかとき発信   元気なアート展   
    

  
 会場:アートホール東洲館 
      深川市1条9番19号 経済センター2階
       (JR深川駅を降りて直ぐの左側のビル)
     電話(0164)26-0026

 会期:2012年10月16日(水)~10月31日(木)
 休み:月曜日 
 時間:10:00~18:00
      (最終日は、~16:00まで)

ーーーーーーーーーーーーー(10.30)

 2280)①の続き。



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 極力全作家を載せたいと思っています。さて・・・。

 個別作家に行く前に、展覧会の全体印象を記しておきます。
 個々の作品はエネルギー充満型が多い。また、単純な出来映えがかえって泣き笑いをもらう感じで、まさしくタイトルの言う「元気なアート展」を感じる。だが、基本は「一作一作を軽く楽しく見て下さい」という作品展だ。だから、エネルギー充満型の発散度は影を薄め、上品なおすましさんみたいだった。作品のギラギラ感をもっと強く出してもいいのではと思った。どこかに遠慮があるのかな?会場が単に綺麗で広いからかな?


 さて、①ではフランスでの「アール・ブリュット・ジャポネ展」参加作家2名から始めた。
 ②では、彼等に勝るとも劣らない作品から始めます。もっとも、作品の優劣はあるかもしれないが、選者の好み次第でしょう。それほど充実している作品展だと思う。




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   ↑:得能サチ子、「うれしいこともあるだろさ、かなしいこともあるだろさ」。



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   ↑:(上掲作品の部分図。)



 参っちゃった!この精密さ、この華やかさ、この集中力!まるで折り紙を切って、織り合わせたみたいだ。間違いなく直筆です。
 装飾模様に強い驚き、さらに生き物にも小さな驚きだ。しっかり描いてはいるのだが、ちょっと変で可愛い姿が、万華鏡模様と一緒になって楽しさ倍増だ。素晴らしいとしか言いようがない。



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   ↑:得能サチ子、「サチ子」。



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   ↑:(上掲作品の部分図。)


 確かに同じ技法なのだが、全体イメージは全然違う。何なんだろう?





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   ↑:得能サチ子、(ぶら下がり作品と台座の上の作品)「サチ子 Ⅲ」。



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   ↑:(ぶら下がり作品の部分図。)



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   ↑:(上掲作品の部分図。)



 やはり「織り」というか、「折り紙」で作られる世界が原点にあるのかもしれない。折り紙自体を自分で作って、その折り紙を織って「得能ワールド・桃源郷」ができあがる。万華鏡のようなキラキラした世界だ。







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   ↑:小野寺明子



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   ↑:小野寺明子、「アッコの世界 2013-2」。



 ゴーギャン張りの色面が世界を作る華やかな装飾だ。可愛くはないが憎めない変てこ坊主たちだ。






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   ↑:輪田勝枝、「とり・とり・とり」。





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   ↑:山谷好一、「やまやこういち」。


 自分の名前を描き連ねている。アウト・サイダー作品では時々見ることができる。
 おそらく、自分の名前の「書き方」を教えてもらったのだろう。そして、自分という存在が、「文字」という外の世界に飛び出ていく瞬間を関知したのだ、「文字」を理解したのだ。何かが自分から離れ、再び自分に戻ってくる。それは反復され、名前が自分自身の分身のようにして自動運動を起こしていく。「文字」が「生き物」に飛躍したのだろう。自己確認であり、他者確認も含まれているのだろう。自分が自分であること、他者の存在に気づくこと、そういうアイデンティティー的行為として理解している。





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   ↑:坂下信八



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   ↑:坂下信八、「母」。



 下手な文字と侮ってはいけない。拙い文章と見下してはいけない。明々快々な言葉であり、意見、感情表現だ。無駄は一切無い。敬語等の装飾もない。見習いたいと思う。

 そして、亡くなられた「母」に対する感謝の言葉。見習いたいとは思うが、なかなか腹の底からはでてこない。そもそも「感謝」という発想が乏しい。考えねばならない。情けないが仕方がない。とりあえずは、「妻」に対する感謝の念を腹の底の底にきちんと仕舞い込まねばならない。そして、いつでも出し入れしないといけない。




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   ↑:坂下信八、「友達からの手紙」。






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   ↑:小俣裕己、「おばけ」。



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 いろんな表現があるものだ。
 楽しい展覧会ではあった。同時に、考えさせられる時間でもあった。

by sakaidoori | 2013-10-31 01:19 | [深川]


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