2013年 10月 17日
kensyo個展 「背骨/35.4°C」 会場:ATTIC 中央区南3条西6丁目 長栄ビル4F (南3条通り北側) 電話 会期:2013年9月27日(金)~10月2日(水) 時間:平日 ⇒ 18:00〜23:30 土日 ⇒ 11:00〜23:30 ※ プレ オープニングパーティー ⇒ 9/26 19:00~ (500円) 企画・協力:当館 ーーーーーーーーーー(10.2) 暗室の中での写真展です。セクシー・・・、女性、裸婦への賛歌でしょう。写真家にとっては祈りに近いかもしれない。 会場に入るなり、「これは写真撮影は無理だな」と判断した。それでも、会場風景だけは掲載OKを頂いた。ありがとう。 ということですから、ビルの入り口から写真を載せて、裸婦達を見る心の準備をしよう。 長栄ビルの入り口。ガラス戸に案内写真が貼られている。 ・・・・ 個別作品の掲載は今展のDMと、会場に置かれていたkwnsyoの名刺で代用します。 この二つ写真で、三つの壁面の二つは代用できるでしょう。残り一つの作品群は写真家が女性器に果敢に挑んでいた。 真四角に近い会場に、コの字の形で作品が配列されている。低い台座の上には写真の入ったケース、そこに一枚一枚の写真、一人一人の裸婦がコレクションのように、標本のようにして納まり、輝いている。 台座の一つ一つは1m位の高さだ。ひざまずいて見るのにちょうど良い。対等に見てはいけない。身を屈めて、顔を近づけて、目を一点に集中させ、狭い世界に入り、意識を裸婦達と一致させ、包む空気と一体化する。そしてkensyoの求める美しさ、女を見つめる眼差しと同化していく。 暗闇での静かな裸体、それらはkensyoにとっては既にオーソドックス過ぎる世界かもしれない。それでもまだ見ぬ美しさはないのか・・・、求めて止まぬ理想主義の男が祈るようにして美を追い求めている。 秘部である性器にも挑んでいる。女性器、露わにしてはお仕舞いかもしれない。動物的本能と人間的官能の接点の場だ。そこは美しき皮膚と言うよりも、赤裸々な肉そのものだ。そして、見せない美の原点ではあるが、写真家として一度は赤裸々に迫らねばならない場でもある。女性美の追究者とはそういうものだ。もちろん美しく・・・。果たしてそれが上手くいったかどうか?そんなことはどうでも良いのかもしれない。女性への信奉者なのだから。 そして、明るいケースには裸婦、否、娘達が処女のようにして柔肌を見せている、黒髪を添えて。暗闇とか、性器とか、そういう秘密性はない。ただただ楚々として美しくそこにある。体温「35.4℃」の暖かさで、しっかりした「背骨(バック・ボーン)」を内包して存在している。 大仰な素振りは一つもない。美しきことに囚われた男の、正直な個展であった。
by sakaidoori
| 2013-10-17 22:40
| ATTIC
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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