2013年 10月 06日
太田保子展 会場:さいとうギャラリー 5階 中央区南1条西3丁目1 ラ・ガレリア5階 (北東角地。 1階が日産のショールーム。) 電話(011)222-3698 会期:2013年10月1日(火)~10月6日(日) 休み:月曜日(定休日) 時間:10:30~18:30 (最終日は、~17:00まで) ーーーーーーーーーーーーーー(10.4) ![]() ![]() ![]() 今日のに日曜日までです。とりあえず写真を載せます。なるべく早く感想等を追加します。 ( 彼女の作品を見るのは3回目。7年前と9年前。今展、今までとは全く印象を異にしてビックリした。一言で言えば、「絵は暗くなった、心象風景的な具象画で強さを発揮していた」。そしてご本人も、楚々とした印象が逞しい画家として目の前に存在していた。圧倒されそうで、こちらが後ずさりしてしまった。 そんなことを書くから、怖い人、不気味な絵を描く人と思わないで下さい。人間も絵も背骨がしっかりしたと言うことです。 とりあえず、入り口左側の作品群をみていこう。 ![]() ![]() ↑:右側、「卓上静物」・F50。 ![]() ↑:右側、「海へ続く道」・F20 号。 そして正面に1点展示されているのが次の作品-- ![]() やはりここまでが今展の主流であり、メインの主張だろう。 見て分かるように暗い、強い、どこか不退転の意志を感じる。 一番上の作品の建物、「自画像」としてみた。建物が彼女自身だ。その建物(人々)が群がる都会に、際だって道路が存在する。自然と言えるのか空がある、空には何かが舞っている。自分自身が舞飛ぶ花に見立てたい。 そんな孤独や憂愁や閉塞感を内に秘めながらも、・・・(どんな明るい絵を描こうとも、それらは画家の性癖かもしれないの)・・・「立たねばならない」、「進まねばならない」という強さを見る。 読者諸氏は、この作品群をいかに見ますか! 小さな右壁にある次の3点-- ![]() ↑:中央、「橋」・M20号。 ↑:右側、「朱夏」・P20号。 今までの作品が個と全体(建物と社会)を描いていたとしたなら、ここは正直な心象スケッチだろう。「自己」があり、「どの橋(道・方向)に向かおうか?下には川が流れている。自分の前に進む川がある。さて、私はどの橋だ?」 一転して、そんなこざかしい迷いを吹き飛ばすように世界が真っ赤になる。「何をやっても良いのだ。私は私だ」 ここまでが直截な画家の心象世界だろう。剥き出しとも言える強さであり、画家根性だ。 そして左側の部屋「白」を基調にして淡々と時が進んでいく。 静かに小品を楽しんでいけば良いのだろう。 物語風に書いたが、太田保子は物語作家だと思う。連作としては描いていないが、イメージは何があっても崩れることなくしっかりしている。 7年前と打って変わって暗い絵になった。おそらく、家族や身辺に何かがあったのだろう。ただ、その何かを画業というエネルギーに変えたようだ。 かつて、「軽やかな心象画、抽象画を描いてみたい」と言われた。 今展は一見、真逆のスタイルだ。が、今後はどうなるかはわからない。 間違いなく、「自由」と「遊び」が加わると思う。それは絵の表面の「暗さ」とか「明るさ」には関係ない。 今展、「橋」が多かった。選択の道、一人で歩み道、それでも川を越えねばない道連れだろう。が、いつまでも橋で逡巡する女性ではないだろう。 壁の順番に作品を載せて行きます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 小品を少し載せます。 ![]() ![]() ↑:右側、「白い季節」SM。 私は壁が好きだから、その作品も載せよう。 ![]() 先ほどの橋がドアに変わったようだ。全体が階段にも見えてしまう。 中央下の変な白い部分は何だろう?これが本当のドアかもしれない。 ![]()
by sakaidoori
| 2013-10-06 02:43
| さいとう
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アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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