2013年 10月 01日
第41回 美術文化北海道支部展 2013 会場:時計台ギャラリー 2階A室 中央区北1条西3丁目 札幌時計台文化会館 (中通り南向き) 電話(011)241-1831 会期:2013年9月23日(月)~9月28日(土) 時間: 10:00~18:00 (最終日は~17:00まで。) 【参加作家】 青山清輝 大林雅 金子賢義 久保田年子 佐藤正隆 鈴木秀明 関口幸子 西田靖郎 藤野千鶴子 古田倫之 三浦恭三 宮沢克忠 柳川育子 山形弘枝 和田仁智義 三浦恵美子 ーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.28) いつもは当館の3階で開いています。今回は2階の広い会場です。やはり、当展のような大作中心の場合は広い方が見やすいし、印象もかなり違うものです。何より、一人一人をゆったり見れることでしょう。 それなりの作家数です。とても全員は掲載できないでしょう。 当然ながら、好みを中心にして、なるべく左回りの掲載順に載せて行きます。多くても10名で止めます。 (以下、敬称は省略させていただきます。) 当会は比較的新道展作家が多い。その中では異色の作家です。というか、非新道展というよりも、北海道抽象派作家協会の人というのが僕のイメージです。 普段は丸みで流れを表現する画家です。今回は四角です。「四角だからどうした?」と聞かないで下さい。ちょっとビックリ、普通に新鮮でした。 どこかもの悲しい風景です。この悲しさがこの作家の持ち味でしょう。 雲と言うより、包帯が空を舞っている。風を呼んでいる。 「宙の人・藤野千鶴子」です。今回はピンク。燃えるというよりも、舞開くピンク、「宙」です。 本来、「宙」は闇夜や冥界に通じるものがあるでしょう。天国であれ、地獄であれ、冥界であれ、桃源郷であれ、すべての原点を「宙」に求めているのでしょう。だから、「ピンクの宙」でも何でもありです。何でも心の藤野千鶴子、と言ったほうがいいかもしれない。 いやいや、闇夜はやはり「ブルー」でなければいけない。暗さには秘部がある、神秘がある。ではあるが、冥界で遊ぶ賑々しさを謳っている。「重たいの重たいの。飛んでいけ~」という、闇夜からの生命の賛歌だ。夢は夜開くのだろう。 いつもは宗教的な幻想絵画を描く人です。女性が登場し、心象風なのは同じ流れですが、随分と「今」を表現している。求めることは同じなのでしょうが、画題が変わると非常に新鮮に見えます。 宗教性と同時に、「美」を追求している画家です。こうしていつもと違う画題に触れると、「西田・美学」の拡がりや可能性を夢見てしまいます。 画題に残像処理を画き現して、もう一つの世界を追求しているのでしょう。だから後ろ向きのシルエットになるのでしょう。 自分が実在か、風景が実在か?現実を良しとすべきか、夢幻を良しとすべきか? 空青く、鳥は飛ぶ。 「キューブ」?キュービズムのこと?形に拘って抽象絵画を追求しているのでしょうか? 楽しそうな雰囲気を出そうとして、何かにためらいがあって中途で止めている、あるいは立ち止まっている、そんな風に見えた。 その立ち止まり加減を中途半端としてみるか、壁(可能性)の前で身もだえするやる気と見見るか? きっと絵の中には風景とか、心象とか、想い出とか、いろんなものを詰め込みたいのでしょう。 ↑:右側、鈴木秀明、「微酔」。 「滅びの美学」みたい。でも、絵画の悲しさで、滅びずに美しくそこに在る。 暗い絵です。それがコンプレックスでしょうか?
by sakaidoori
| 2013-10-01 12:46
| 時計台
|
アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
検索
最新の記事
ファン
カテゴリ
全体 ★ 挨拶・リンク ★ 栄通の案内板 ★アバウトの写真について ★ 目次 (たぴお) (時計台) 市民ギャラリー (写真ライブラリー) さいとう 大丸藤井スカイホール (ユリイカ) ミヤシタ テンポラリー af 北専・アイボリー CAI(円山) CAI02(昭和ビル) (大同) アートマン アートスペース201 大通美術館 STVエントランスホール コンチネンタル 資料館 門馬・ANNEX 百貨店 (カコイ・ミクロ) 4プラ・華アグラ 石の蔵・はやし (シカク) ☆道外公共美術館ギャラリー (アッタ) 奥井理g. ★ 案内&情報 ★ 訪問客数 ◎ 樹 ◎ 花 ◎ 山 ◎ 本 ◎ 旅・飛行機・船 ◎ 温泉 ◎ 個人記 ◎ 風景 ◎ 短歌・詩・文芸 ☆★ ギャラリー巡り 写真)光映堂ウエスト・フォー (いろへや Dr.ツクール) JRタワーARTBOX ポルト 写真)富士フォト・サロン 道新プラザ 紀伊國屋書店 S-AIR ◎ 自宅 (ニュー・スター) 札信ギャラリー (マカシブ) (自由空間) 真駒内滝野霊園 サード・イアー (どらーる) 区民センター ★★ 管理人用 山の手 富樫アトリエ (プラハ2+ディープ) ★ギャラリー情報 ★ パンフより 創(そう) (オリジナル) ATTIC 美容院「EX]内 ADP 粋ふよう エッセ ◎ 雑記 ★「案内版」アバウトの写真 ☆北海道埋蔵文化センター ☆三岸好太郎美術館 ☆本郷新彫刻美術館 ☆芸術の森美術館 ☆函館美術館 ☆札幌・近代美術館 ☆モエレ沼公園 ☆旭川美術館 ☆北海道開拓記念館 ☆帯広美術館 ☆関口雄揮記念美術館 (☆夕張美術館) ☆(倶知安)小川原美術館 ☆(岩見沢)松島正幸記念館 ☆(室蘭)室蘭市民美術館 ☆北武記念絵画館 ★その他 【道外・関西】 ー [石狩] [ニセコ]有島記念館 [岩見沢]キューマル 他 [音威子府] [深川] [苫小牧]博物館 [洞爺] ☆小樽美術館 市民ギャラリー [美唄] [江別] [室蘭] [小樽] [帯広] [恵庭] 夢創館 【北広島・由仁】 [函館] [夕張] [三笠] [赤平・芦別] 【幌加内(政和)】 (くらふと)品品法邑 (茶廊)法邑 (カフェ)れんが (ブックカフェ)開化 (カフェ)アンジュ (カフェ)北都館 (カフェ)エスキス (画廊喫茶)チャオ (カフェ・soso) (カフェ)ト・オン (カフェ)アトリエムラ (カフェ)サーハビー 槌本紘子ストックホルムキ記 (画廊喫茶)仔馬 (ギャラリー&コーヒー)犬養 Plantation CAFE BLANC(ブラン) - コレクション ■ 複数会場 公共空間 ー ◎ 風景 新さっぽろg. ー ○ 栄通日記 学校構内 ー ◎ライブ路上パフォーマンス 道銀・らいらっく (コジカ) ▲個人特集 (風景)サイクリング・ロード (風景)札幌・都心 A.S.T(定山渓) 趣味の郷 公共空間・地下コンコース 六花亭 ◎今日・昨日・最近の風景 500m美術館 Room11 アルテポルト・ART SPACE サテライト 【2010年旅行記】 【2010年 ロシア旅行】 【海外旅行】 【2012年上海旅行】 【震災跡地2回目の旅】 【2013旅行記】 ◎ 川・橋 OYOYO コケティッシュ ・我が家 レタラ カモカモ 北のモンパルナス チチ クロスホテル札幌 黒い森美術館 Caballer ▲原田ミドーモザイク画 SYMBIOSIS (ハルカヤマ藝術要塞) 群青(2016) チカホ space1-105 100枚のスナップを見る会 北海道市民活動センター 群青(2018) HUG(教育大文化施設) 札幌グランピスタ 大洋(大洋ビル) - 未分類 タグ
個展(242)
グループ展(183) 油彩画(183) 企画展(153) インスタレーション(115) その他(98) 学生展(93) 現代美術(74) 写真(71) 公募展(70) 写真展(59) 総合・複合展(43) 温泉・山・旅行・雑記(42) 彫刻・金属・ガラス・陶(40) 日本画(38) 北海道教育大学(37) 版画・イラスト(31) シルクスクリーン(26) 藤谷康晴(25) 卒業展(24) リンク
○ 美術関係以外
古い日記 (サカイ・ヒロシさんのブログ) ○ 美術愛好家のブログ Ryoさんのイートアート (サカモト・キミオさんのH.P.) 散歩日記V3 (SHさんのブログ) ○ 表現者のブロブ(相互リンク?) Photo Foto Blue (コバヤシ・ユカさんのブログ) 水彩の旅 (タケツ・ノボルさんのH.P.) アートダイアリー (マエカワ・ヨシエさんのブログ) 画像一覧
最新のトラックバック
以前の記事
2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2017年 08月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 02月 more... ブログパーツ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||