2218) 「はらださとみ個展 『蚊帳ノ外ノ事』」 g.犬養 9月18日（水）～9月23日（月）

はらださとみ個展
　
　蚊帳ノ外ノ事　　　　　　　　　　




　会場：ギャラリー犬養
　　　 　　豊平区豊平３条１丁目１－１２
　　　　　　（地下鉄東西線菊水駅より徒歩７分。
　　　　　　　駐車場有り。）　
　　　　　電話（０９０）７５１６ー２２０８　

　会期：2013年9月18日（水）～9月23日（月）
　休み：火曜日（定休日）　
　時間：１３：００～２２：３０
　　　　　（最終日は、～１８：３０まで。）

　問い合わせ：陶工房さと　　　 　

ーーーーーーーーーーーーーーー（9.22）


　（以下、敬称は省略させていただきます。）



　今展は陶芸家はらださとみ の陶芸作品展でもありますが、メインは赤い蚊帳です。それもたった一つだけ。古い蚊帳を赤く染めて、会場中央に吊されています。その中に芳名帳があり、中に人を誘うようになっています。

　以下、その蚊帳に焦点を合てて会場写真を掲載します。重なる感じですが、全体風景も確認して下さい。























　蚊帳の中で記帳なり感想を書いている人を、どうしても見ることになる。ポーズはほとんど同じで前屈み。その光景を眺めていると、夢というより物語が始まりそう。一人芝居の最小ににして最大の舞台装置です。そのために選ばれた場所が当犬養ギャラリーでしょう。


　僕も入った。が、入るのに少しばかり躊躇した。「赤い空間」ということで、身構えたのでしょう。一種の防御態勢です。何に対して？「密閉された」、「赤い」、「透け透け空間」という3点そろい踏みが、「中は不気味」と感じさせたのでしょう。


　中に入ると、これが意外に心地良い。逆に守られているというか、外の世界から離れてしまって、しかも外が普段とは違って見えて新鮮。一種の透明人間になったみたい。
　中の空間、完璧に一人だけのためのものです。二人で入るには他人の領域を侵す感じで不気味だ。日本人の狭さ好みは相当に遺伝子に組み込まれているみたいで、なんとも安心境地の赤い蚊帳だった。



　本展の主旨は「赤い蚊帳」です。でも、タイトルに「蚊帳ノ外ノ事」とあるように、そこにも注目しなければいけないでしょう。メインの仕事の当作品が飾られています。蚊帳を包むように遠慮がちですが。























































　作品には蚊帳のような赤へのこだわりは薄い。むしろ「白」に努力しているようです。それに淡いピンク、黄色、青。そこに雫とか蝋燭とか十字の模様をワンポイントで飾る。比較的可愛い陶器です。




　最後になりましたが、次のような広告がありました。






　来年の話ですが、「金にならないが大人の真剣な遊び」が静かに進んでいます。