栄通記

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2013年 09月 17日

2208)①「想像は想像力によって (カトウタツヤ 鈴木健介 他4名)」 HOKUBU絵画館 7月4日(木)~9月29日(日)

   


想像は想像力によって 

 カトウタツヤ 鈴木健介 小西まさゆき 橋本礼奈
 
     
 

 会場:HOKUBU(ホクブ)記念絵画館
      豊平区旭町1丁目1-36
      (地下鉄東豊線「学園前」①番出口、徒歩7分)
     電話(011)822-0306

 会期:2013年7月4日(木)~9月29日(日)
 開館日:毎週木・金・土・日曜日
 時間:10:00~17:00
 料金:一般300円 小中生200円 幼児無料 

ーーーーーーーーーーーーーーーー(9.13)


 (以下、敬称は省略させていただきます。)


 4人の絵画展。

 今展の目的なり主旨はパンフレットに明快に書かれています。が、どうしたことかパンフにはカトウタツヤ以外は触れていません。会場内でもプロフィール等の個人紹介やコメント・メッセージはありません。これが当館のいつものスタイルならばわかるのですが、そうではありません。
 
 「あえて作家の言語紹介は一切しない」、これが当展です。そのつもりで見ていきましよう。年齢が一番気になるのですが、間違いを恐れずに書き進みたいと思います。


 2階には鈴木健介、カトウタツヤ。3階は橋本礼奈、小西まさゆきの展示。
 展示作品数は無茶苦茶多くはありません。展示にゆとりがあり、ゆっくりのんびり会場で時をすごすのに適しています。その分、ブログで会場の雰囲気なりを伝えるのが難しいでしょう。作品に興味を持たれた片は是非足を運んで下さい。


2階の様子 



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 カトウタツヤと鈴木健介の展示。

 カトウタツヤは札幌在住。30歳強の年齢か?彼のことは本編でも多く扱っている。作品紹介だけにしたいと思う。


 始めは、鈴木健介作品から。(以下、全て鈴木健介 作。)



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   ↑:「旅の途中」・2001年。



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   ↑:左から、「K氏の帰り道」・1991年。「街の灯」。



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   ↑:「無題」。



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   ↑:「ほの暗い夜の青さから浮かび上がる街」・2002年。




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   ↑:左から、「シャイな女の子」・2001年。「sister」・2002年。


 情感溢れる作家だ。松本俊介的なロマンチシズムと孤独感。今風の一人遊びのたゆたゆしさ。それでいて、「sister 」に現れた精神性、それは思慕から生まれた率直な理想の人か。プラトニック・ラブともいえる。飽くことなく見続ける。


 大作のタイトル、「旅の途中」は象徴的だ。きっと旅の人なのだろう。ポカンと夢見ながら、明日を強く見るでもなく、昨日にすがりつくでもなく、それでいて浮遊せずに淡々と今にいる。
 「性」すら、エロスや交わる喜びという具体性からは遠く、それでいて「今、目の前にいる人(女)」だ。触ることなく見つめる対象であったり、せいぜいオモチャのように添い寝する大事な人だ。
 いったい、いつの時点が鈴木健介の「今」なのか?「明日」なのか?「昨日」なのか?小品群は旅の足跡なのだろう。間違いなく見つめた「風景」だ。「今」を否定することなく、「時空」を遊びのようにして徘徊する人だ。



 次ぎに、同部屋のカトウタツヤを載せます。

 先ほどの鈴木健介との関係も面白い。「遊び」に共通項を求めることができるが、カトウは全てが強い。たとえ背景描写が浮き沈みの、とりとめのない水模様であっても、実態としての「水」を連想してしまう。具体的な何かと遊んでいる感じだ。「強く描きたい気持ち」と、「世界は本当に強いのか」を自問自答して楽しんでいるみたいだ。その分、作品には意図的な余裕を感じるが、それは強くなってしまう画家の気質だろう。信念として意図的に強く描くにはすべきことが沢山あるみたいだ。
 それと、物語がドラマになってしまう。それだけ強く定点を見る人なのだろう。




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   ↑:左から、「無題」・2012年。「無題」。




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   ↑:左から、「無題」・2010年。「無題」。




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   ↑:「無題」・2009年。



 スケッチのような小品がガラスケースに入っていた。



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   ↑:カトウタツヤ、「無題」・2012年。




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 3階は②に続く

by sakaidoori | 2013-09-17 17:01 | ☆北武記念絵画館


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