栄通記

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2013年 08月 25日

2165) 「伊藤洋子展」 道新g. 8月22日(木)~8月27日(火)






伊藤洋子      



 会場:道新ぎゃらりー B室 
      中央区大通西3丁目
      北海道新聞社北1条館1F・道新プラザ内
      (入り口は東と北に面しています。)
     電話(011)221-2111

 会期:2013年8月22日(木)~8月27日(火)
 休み:水曜(定休日)
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

 ※ 同時開催(A室)⇒ 第27回 多年草展  
           北海道女子短期大学(現北翔大)工業美術科日本画コースOG会


ーーーーーーーーーーーーーーーー(8.23)



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   ↑:「リマト川の秋」・P80。



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   ↑:「アルプス庭園の秋」・P80。



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   ↑:ベルヴェデーレ宮殿の庭からの眺望」。



 優しい絵だ。静かな画題はいつもと同じなのだが随分と雰囲気が変わった。別の絵と言ってもいい。きっと、絵に対する考え方、向き合い方を変えたのだろう。「描く楽しみ、そこから始める」、になったのだろう。


 (画題は決して朝でも靄があるわけでもないのだが、)朝靄の早い時間に一人楽しく散歩に出かけ、「あら、私と同じような人がいる。生き物も。きっと晴れやかな気分で、一日の始まりの散歩なのよ。声には出さないけれど、心の中で「おはよう」と言い合っている」。そんな気分の絵だ。やっと本格的に生き物大好き、街並み大好き気分を普通に表現し始めた。

 以前は、意図的に人や生き物の気配を殺して、知的詩情・緊張感を表現していた。その緊張感、呼吸感のなさは絵としては好きだった。だが、「それらは画家本来の資質なんだろうか?仮にそういう美学の持ち主だとしても、この禁欲は無理があるな」、と判断していた。もっとも、その無理さも絵としては好ましい違和感だった。

 だから、今展の変化を僕は大いに驚き喜び、ホッとした。ギラギラするオーラではなく、描く喜びが伝わるから。
 だが、それで全てが解決!ではないだろう。ここで止まれば、「優しくて上手い絵」で、終わりかねない。

 いやいや。余計なことを言うのはよそう。今は、以前の苦行から離れて楽しい時期なのだから。再スタート宣言の個展だ。今展のように静かに優しく、綺麗に変化していくのだろう。時には知性を隠し味にして。





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   ↑:左から、「エーデワーデニンヘンにて」・P8。「秋のミュージアム広場」・P8。



 人はいないが、何かの物語が始まりそう。何かを語りたくなってしまう。
 小品だが、今展の華だ。




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   ↑:左から、「子供の家」・P60。「路地裏の公園」・P60。





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   ↑:全てサム・ホール。左から、「これ、にんじん」、「対話」、「べいなす」。






 

by sakaidoori | 2013-08-25 11:53 | 道新プラザ


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