2013年 08月 05日
本庄隆志展 いのちをえがく 会場:ギャラリー山の手 西区山の手7条6丁目4-25 サンケンビル1階 (発寒川に面しています) 電話(011)614-2918 会期:2013年7月19日(金)~8月8日(木) 休み:日曜・祝日(定休日) 時間:10:00~17:00 (最終日は、~16:00まで。) ーーーーーーーーーーーーーーーーー(8.1) (以下、敬称は省略させていただきます。) 入場して真っ先に目にする展示だ。本展に対する象徴的な並べ方た。現在の画家の絵画姿勢も同時に出ている。 大きな2点の大作は、共に近々の作品だ。左側は実景性の強い風景画。右側は、樹に焦点を合わせた象徴的作品。 展示はこの2系統と、若干旧作に属する構図ありきの観念的大作群、この3系統で構成されている。 それらを貫く姿勢は同じなのだろう。今展のタイトルの、「いのちをえがく」だ。その流れを簡略的に言えば、①重厚な色合いとガシッとした構図による生命観⇒②樹などを象徴的に表現して、ミクロとマクロの生命の対話⇒③具象の姿(近辺の自然)の中でいのちを見つめる姿勢。 ②と③は同時進行のようだ。僕は③の風景画を楽しんだ。もともと力強く描く人のようだが、その力が①では闘う主観的強さのみが目立ち、こちらは弾き飛ばされがちだった。②では①と対で見る時には中に入り込める。②の強さは好ましいのだが、どうしても象徴主義が貼り付いて見えた。 そんな全体印象です。会場風景を載せます。 以下、左回りで数点ずつ載せます。 象徴性、構図(構成)の明快さ、力強さ、が揺るぎなく全編を貫いている。それは観念性、説明過剰、パターン化という負の要素をはらみながら、頑として動かぬ信念の証のようだ。 最近の風景画が、むしろ異色な印象をうける。もともとが自然豊かな世界で育った人ではないような気がする。たどりたどり着いて、実景を画題に取り込む。そして自然回帰の中に「営み」を再発見する、そんな様相の展示だった。 ↑:右側、「輝ける大地」・2012年 アクリル 油彩 1303×1620。 ちょっと前と今の違いが鮮明だ。ともに輝きや強さ、象徴性などは同じだが、左は「構図ありき、で観念性」が強い。右も象徴性は強いが「物そのものを強く見ている」。それを具体的に強調している。しかも自然を残して。 好きな作品を何点か載せます。 さて、氏にとっては構図的絵画と、実景的絵画はどう両立するのだろう?個人的には断然後者を好む。直向きに自然を強く見る目に重きがあって、知性や理念が隠し味になっているから。
by sakaidoori
| 2013-08-05 12:17
| 山の手
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丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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