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栄通記

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2013年 07月 29日

2119)「Kit_A(a.k.a) 『Speech Balloon』」 ミヤシタ 終了・6月20日(木)~7月7日(日)

      
      

Kit_A(a.k.a)(キタヨシキ 個展)

    Speech Balloon  


 会場:ギャラリー ミヤシタ
      中央区南5条西20丁目1-38 
      (南北の中小路の、東側にある民家)  
      電話(011)562-6977

 会期:2013年6月20日(木)~7月7日(日)
 休み:月曜日(休廊日)
 時間:12:00~19:00 
     (最終日は ~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(7.13)


 「何かがしたい」、とか「何かをみせる」という感じではなかった。

 「美術行為がしたくて、それも大きくしたくて、今はその準備中だ。いろんな準備の寄せ集めになったが、『寄せ集め』も僕の美術表現には欠かせないんだ。今は単なる集積風に見える。もしかしたらそれで終わるかもしれない。でも、オレはしたいんだよ、美術を、アートを。それをみんなで楽しみたいんだよ」
 そんな作家のストレートな肉声が会場一杯だ。


 会場左から流れるようにして?風景を載せていきます。現場の臨場感、真っ正面から美術している男の姿勢を感じて下さい。



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 久しぶりに、「男ど根性一本勝負」、のような個展を見た。気分がよかった。
 と同時に、この路線で大きく突き進むには(突き進むしかないのだが)、もう二山も三山も越えなければならないだろう。大変だ。とは思うが、やっぱり始めに書いた「男ド根性、これしかない、やるしかない」を貫いてもらいたい。

 一つ。
 作品の個々は見慣れた形式で、同時代人なりの表現の追体験に見えた。自分自身の試みにまではなっていないようだ。そういう意味で新鮮みに欠ける。
 だが、それは当然なのだろう。意図的に「只今勉強中、修行中」の姿を世に問うているのだから。

 二つ。
 漫画のコマ割を使い、物語的だ。自身の説明書きにもあるように「漫画」を意識している。
 漫画が漫画として成り立つ前提は、「独善的な遊び心」と思っている。歴史や現実を勝手に解釈したり、時空も無視したりと無茶苦茶性だ。それでいて何処にでもありそうな、もしかしたら明日実現するかもしない小さなロマンだったりする。小さな世界に何でもありだ。
 失礼ながら、今展を見る限り漫画的な「遊び心」とは体質を異にしているようだ。どちらかというと建築的で、骨組みのしっかりした構築性を思う。大きく表現する時には有利だが、ノー天気な漫画性、あるいは底抜けの遊び心とは違う。もちろん、今展は「漫画」ではないから当然なのだが。
 「キタヨシキ風」の遊び心の掘り起こし、が明日へのテーマかもしれない。

 三つ。
 本質的なことなんだろうが、やっぱり「何をしたいのか」がわかりにくい。
 仮に、そのきっかけを書くならば、「結ばれ」が隠れたテーマか。コマ割を使ったりしているが、「断絶感薄き結ばれ」を特徴としている。


 が、やはり元に戻るが、発表したくてたまらない精神は頼もしい。今はそれが大事だ。こういう作家がもっと多くでてきたら!作品が良いの悪いのなんて、二の次だ。作家は誰が何と言おうと、自作が最高というプライドがあるのだから。

by sakaidoori | 2013-07-29 12:32 | ミヤシタ


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