栄通記

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2013年 06月 05日

2086) 「高橋彩美 詩と写真展 ことのは」 紀伊國屋書店 6月1日(土)~6月6日(木)


高橋彩美 詩と写真展 

    ことのは
 
 


 場所:紀伊國屋書店札幌本店・2Fギャラリー
      中央区北5条西5丁目7
      (大丸の道路を挟んで西隣) 
     電話(011)231-2131

 期間:2013年6月1日(土)~6月6日(木)
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~18:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(6.1)


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   キラキラした光とカラフルな色彩で
   一つのおとぎ話のような光景を
   写真と小さな詩を添えて展示します


 「おとぎ話」、会場を見渡して「そういうことかとなのか、おとぎ話か」と自分に言い聞かせた。

 高橋彩美は、一昨年札幌ビジュアルアートを卒業した。この学校は写真のプロ養成機関だ。卒業展では、技術の習得などを問う場なのだが、彼女はそういう校風には無頓着な作品を発表していた。
 ラフなピントで、被写体は茫洋としている。日常の切り取りなのだが、青とか黒とかは異様に強い。例えば、伸ばす手は何かに触れようとするのだが、直前でピタリと止まってしまう。時間を止めている。心象と言うより、被写体の中から何かをすくい取ろうとする姿勢だ。そえrは、「おとぎ話」だったのだろう。

 今展、カメラワークを鍛えたと見えて、これ見よがしのラフで茫洋な世界はない。以前の何気ない被写体、それでいてラフで強引な時空の切り取りに僕はしびれた。そういう意味では、今回はちょっと戸惑った。以前のカメラ・アイは不思議な強さがあった。そういう強さはどこかに追いやり、後ずさり的感覚で自覚的に物語をまさぐっている。



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 上の作品が今回のお気に入りだ。狼の野生と、月を包む濃紺色の組み合わせがいい。
 
 高橋彩美、物語を作る人だ。若い女性だから、物語の内容そのものはたゆたゆしいものだろう。内容よりもカメラ感覚が気になるところだ。



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 色味も人のシルエットも好みなのだが、ライオンが普通すぎた。可愛いのだが、それでは僕の中の「おとぎ話」には火が付かなかった。


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 左側のフラミンゴ、ちょっと変だ。作品としてはイマイチなんだが、こういうチョット変さは頼もしい。


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 右側の建物のシルエット、機械的すぎて夢が膨らまなかった。それにしても、彼女の影は魅力的だ。



 上掲の作品群、微妙なところで僕のアンテナとはマッチングが悪かった。が、彼女の見つめる世界、感じる世界を垣間見ることはできた。なるほど、なるほど、だ。



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 人物と風景との関係には驚く。
 子供の仕草はいきいきとしている。ただ立っていてだけだが動きがある。その動きに対して、背景の風景は一風変わったムードで包み込んでいる。世界を止めている。影も提出している。確かに花もあって明るいのだが、「明るくて幸せ」とばかりは言えないムードだ。やっぱりチョット不思議な高橋ワールドだ。撮影者自慢の作品だろう。



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 可愛い作品だ。こういうのがあるとホッとする。やっぱり女の子だ。



 小品で構成された壁面、ちょっと細く感じた。半歩下がった距離感が漂っていた。彼女の「おとぎ話」にとっては大事な距離感なのだろう。それは魅力的なのだが、作品としてはまだまだの感がした。成長するのを楽しもう。





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 この猫、小さいが大きい。この感性、やはり気になる。

by sakaidoori | 2013-06-05 23:58 | 紀伊國屋書店


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