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栄通記

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2013年 05月 28日

2076)①「齋藤周 個展 「昨日からの眺め」」 クロスホテル札幌 4月1日(月)~5月31日(金)

  

齋藤周 個展 

        「昨日からの眺め
  
     

   
 会場:クロスホテル札幌館内
      (1階エントランスホール含む)
     中央区北2条西2丁目
 会期:2013年4月1日(月)~5月31日(金)
 休み:日曜日(定休日)
 時間:(常時) 

※ オープニング・セレクション ⇒ 4/5(金) 18:30~ 

 主催:当ホテル
     (企画部)⇒電話(011)272-0051
 キュレーション:クラークギャラリー+SHIFT
 協力:まちなかアート、(株)正文舎

ーーーーーーーーーーーー(5.27)


 齋藤周氏、意欲満点の個展です。ホテルホテルと侮るなかれ、です。全く、驚いてしまった。ファンならば是非見に行きましょう。
 
 以下、初登場のギャラリーということもあり、長くなるかもしれません。


 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:(ホテルの東側出入り口。当ホテルは西側がメインの入り口だ。)


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 「クロスホテルでの美術展」、気になっていた場所だ。一度は1階の廊下までは行ったことはあるのだが、メイン会場と思われる2階に上れなかった。確かエスカレーターが下り専用になっていたと思う。行き方が分からなかったからだが、どうも立派なホテルなので臆してしまった。

 昨夜、たぴおギャラリーでのパーティーの後、意を決して行くことにした。会場はタピオの隣なのだ。ホテルだから時間は関係ないだろう。パーティーの余韻の力が足を運ばせた。それに、気になる齋藤周個展ではないか。見ておかねばならない。


 1階はホテル・プロローグ的設計になっていて閑散としている。ガラスの壁面に両面合わせになって作品が展示されている。いずれにせよ、展示そのものもプロローグ的展開になっていて、小品だしどうということはない。いつもの齋藤周タッチの風景が小さくある。


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     ↑:(1階の様子。ガラス壁に内向き外向きに作品が展示されている。内側も盗難防止のためにガラス越しで、仕方がないが見づらい。)



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     ↑:(右側が作品のあるガラス壁。)


 問題のエスカレーターだ。時間帯によって昇り専用、下り専用になっているみたいだ。踏み込めば独りでに機械が僕を運ぶ。あたりまえのことなのだが、少しばかりワクワクする。




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 ホテルのロビーだ。確かにここにも大振りの作品があるのだが、驚きは奥にあるドリンク・ショップでの作品の多さだ。間違いなく気分はそこがメイン会場だ。個展会期はわずかですが、もし見に行かれる場合、奥の溜まり場を見て下さい。

 まずはロービーの作品を載せます。それなりの大作です。が、ロビーという性格上、作品の伝達力はイマイチに思えた。作品は一つの空気です。それは作家の求めていることでもある。


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 (ロビー作品のタイトルは一切不明です。)

 これから載せる作品は、もしかしたら全部同じ印象かもしれない。共通項は「人であり、人の無さ」です。

 この作品、屋内の風景と屋外とを同時空間、同一存在として表現しているみたい。どこまでが内で、どこまでが外か、そこからの「昨日からの眺め」なのだろう。

 タイトルは「昨日からの眺め」という時間軸的なものです。が、むしろ作品は空間的で、昨日と今日の空間、そして明日もあるだろう空間、透過空間のようにして遅れて気づく空間だ。やっぱりそこにある、いつもそこにある、明日は?



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 白が空間を切り刻んで時間を作ろうとしている。
 人はいないのだが、こうして写真で見ると白い部分が人のシルエットになって何人もいる。人はいない作品だが、間違いなく人の匂いが強くする。



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 爽やかな色合いで、密な空間とたゆたゆしい空間のせめぎ合い。「風景」、間違いなく心象風景といっていいのだろう。だが、心象風景と言っただけでは何もいっていないのと同じだ。急いでその風景を言語描写する必要はないだろう。画家の時間と空間に身を任せて進んでいこう。


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 販売のための小品&商品コーナー。
 作家が得意とする組作品、あるいは連なる連続作品の全体と部分の入れ子作品として見ることもできる。
 少しだけ載せます。


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     ↑:左から、「赤い空」。「楽園 2」。



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          ↑:左から、「ゆきどけ」、「雪の日」。



 小品だけでも飽きない。連作の一環と言うには完結度の強い作品だ。拡がりと吸引が同時に感じることができる。色も女の子いろだが、そういう性的なものが限りなく薄い。それは僕にとっては残念なことだが、今の作家は画題よりも絵画としての時空を楽しんでいる。



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 奥がドリンク・ショップだ。夜だ。若者達が呑んでお喋りと楽しそうだ。それにはお構いなく、堂々と写真を撮り続けた。誰も見向きもしないし、注意もしない。まるで透明人間気分で店内を静かに徘徊した。



 長くなりました。②に続く。

by sakaidoori | 2013-05-28 21:48 | クロスホテル札幌


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