藤井忠行 -しずかな連記-
会場:STVエントランス・アート
中央区北2条西2丁目
STV北2条ビル 1階ホール
(南進一方通行の西側のビル。)
電話(011)207-5062
会期:2013年4月29日(月)~5月19日(日)
時間:月~金 9:00~18:00
土日祝 9:00~16:00
(最終日は、~15:00まで)
ーーーーーーーーーーーー(5.7)
(タイトルは全て「しずかな連記」。ⅠⅡⅢと通し番号がうってある。)
木の材を、なんということもなく彫刻して作品が群れをなしている。
が、彫刻作品とは呼びにくい。個よりも全体に意味を感じるから。
「素材を生かした自然との対話」、無難な言葉だ。確かに、作家にとって「自然」は重要な要素だ。それは間違いない。が、どこかしら自然との距離を感じる。自然との一体化や埋没ではなく、都会心すらも否定せずに、作品群の背後と大きく向き合っている。
シンプルで優しく素材を「加工」し・・・その自然さに反した、都会的な幾何学雰囲気も楽しみ・・・自然を全面的に謳歌するでもなく、人工美も違和感なく取り込み・・・場の雰囲気とか、何もかも大きく包み込んでいる。それは魅力なのだが、その魅力を突き進めて考えようとすると、大きな壁に突き当たってしまう。おそらく、作家自身が現在進行形の人なのだろう。作家自身が心を大きくなりたいと願い、膨らむように膨らむように自然と対話しているのだろう。現代社会のあれやこれやのこだわりを持ちながら。
遊び心もある、大らかさもある、自然も都会性も人為性も・・・とにかく否定することなく空間を作る姿勢に感じ入ってしまった。
一皮剥けた男達だ。若々しく凛々しく、そこにある。