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栄通記

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2013年 05月 12日

2046)①「質感覚 Sensitivity to Texture vol.7」 500m美術館 4月27日(土)~7月25日(金)

  

vol.7
質感覚 Sensitivity to Texture   


 会場:500m美術館
      地下鉄東西線コンコース、
      (「地下鉄バスセンター前駅」から、
       「大通駅」に向かっての約500m?。)
 電話:(展示設備に関して)札幌市役所 (011)211-2314
     (企画作品に関して)(有)クンスト (011)802-6438
     
 会期:2013年4月27日(土)~7月25日(金)  
 休み:無し(年中無休)
 時間:7:30~22:00(照明点灯時間)



 参加作家:
 長谷川裕恭 今儀典 菱野史彦 蒲原みどり 五十嵐淳 高臣大介 渡邊希 吉田茂 Orrorin 風間雄飛 浅野久男 中橋修 門馬よ宇子 吉成翔子 額田春加 ・・・以上、15名。

ーーーーーーーーーーーーーーーー(5.5)

 15名の作品展。分野は絵画、工芸、空間表現、立体といろいろだ。いろいろなんだけど、余裕を持たせた展示空間で、壁面作品群としてひとまとめにくくれそうだ。そういう統一感が、今展の「質感覚」ともよくあっている。道行く人も、いつになく作品の廻りにたむろしていて、そういう光景も自然に見れる展覧会だ。


 バスセンター前から見た。以下、基本的にはその順番で全部を載せたい。載せたいと言いはしたが、今回は3人だけにします。以後、続編ということで・・・最後まで行きたいです。


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 この会場は全貌を撮れない。次から次に何が出てくるかを期待しながら歩く。
 
 真っ先に現れたのが額田春加だ。しかもギンギラ全面ピンクが先陣だ。このハイテンション、素晴らしい。今展の始まりでもあるから一杯載せよう。
 それにしても大いに期待している作家を、こういう場所で見れるとは!驚い以上に嬉しくなってしまった。企画者の目配りに感心感心。



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 以上で全作品だ。いつもながらの賑やかさ、ハッピー気分、ブリッコ絶好調だ。



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 自由さ、それ以上のノーテンキな世界だ。色もニコニコひまわりが「ちょっとこっち向いて!」と、媚びを売らんかなの勢いだ。が、絵の表面は粘土を使ったりと、頑固むき出しだ。だからか、暗めの作品もある。暗さは闇との対峙ではないだろう。自己主張の黒バージョンだ。「ブリッコ」と「ガンコ」で街をカッポしている。
 ただただ媚びを売るのであれば、さわやかピンクスカートで春風を跨いでいけばいいのだが、そんな柔は額田春加には合わないのだろう。無事愛がかなっても、「優しく抱きしめて」ではダメなのだろう。「息ができないほど胸を絞り上げて。苦しい恍惚に浸りたいの。何もかも忘れたいの」。

 額田春加-芯の強い人だろう。強い欲望、願望、理想の持ち主なのだろう。絵画に全てをぶっつけている。
 しかし、あんまり強すぎて、当今の男性は近寄ってくれるだろうか?





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     ↑:吉成翔子、「とことん続く」・65×1750㎝×4㎝ 鉄。


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 鉄による一筆カキカキ・ワールドだ。
 「フフフ」としか言いようがない。この長さ・・・何処に行きたいのだろ。・・・どこというアテはないのだろう・・・ただただ遊びほうけて、線を何処までも引いていく。時にはお花を描いたり、山を描いて登ったり・・・吉成翔子の記念碑・落書き絵巻だ。




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     ↑:以下、門馬よ宇子


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 良いですね~。さて、彼女達は何を見ているのだろう?



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 故門馬よ宇子女史の遺作展だ。関係者がどうしても今展に並べたい、そういう震い立つ身構えを感じる展示だ。
 この連作が「質感覚」だと言われれば、僕には意味不鮮明だ。おびただしい写真群、それらは生活のアクであり、時を閉じこめ回顧し、家族を見つめ、自分との対話の痕跡だろう。おそらく、門馬よ宇子の日々の生活の有り様、作家生活を「質感覚」として捉えているのだろう。作品のあれこれではなく、作家自身の体質・生理、強さ弱さ、粘着さと諦念、そんなあれこれが「質感覚」なのだろう。それを丸ごと歩道空間に投げ入れて、ここの空間の変質を楽しんでいるのだろう。

 強烈な作品群です。通りすがりに見て、「さようなら」では心にわだかまりが残る。もう少しお付き合い下さい。



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 ②に続く。 

by sakaidoori | 2013-05-12 06:12 |  500m美術館


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