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栄通記

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2013年 05月 08日

2041)「新出リヱ子 個展」 時計台 5月6日(月)~5月11日(土)

     


新出リヱ子 個展   
  
        

 会場:時計台ギャラリー2階A室
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2013年5月6日(月)~5月11日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.8)


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 近作を含めて、この3年間ほどの作品をまとめたとのこと。

 新出リヱ子は道展と春陽会を主な活動にしている。研鑽の甲斐あって、ともに会員になった。今展の作品群は、何らかの形で公募展にからんでいる。だから、今までの活動成果を披露する意味もあるだろう。それ以上に、そういう過去完了の確認を踏まえながら、今後の門出展にしようとの心意気だろう。おびただしく制作する画家だ。止まってはいられないのだ。今展の作品を見ながら、頭の中は次の絵のことで一杯のはずだ。

 今展、2点一組として展示している。整理して見るのには良い試みだと思う。


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 抽象的な絵画だが、植物や動物が大きな柱を中心にしてはじけ飛んでいる。躍動感はあるのだが、一つの世界でポジションを守っている。
 色は細かく見れば沢山あるのだが、概ね黒と黄色、それに白という単色に収縮させている。コントラストを生かしながら、やはり一つの統一的な世界を形成している。
 つまり、乱舞する勢いをある定点に統合させて、緊張感を生む、静と動を束ねようとする姿勢だろう。

 僕は思うに、公募展作品に拘るならば、この単作的な緊張感は大いに認められるところだと思う。
 が、以前の彼女の個展は、とにかく生命力の爆発・発散・生の姿に重点があった。あまり密度やマチエールに拘らずに、会場一杯を「新出カラー、新出パワー」で圧倒させていた。中には墨をばらまいたような汚い作品もあった。その自由さが眩しく逞しかった。


 新出リヱ子は上手くなった。上手くなると言うことは大変なことだ。特に公募展で鍛えられた作家は、公募展的美学、特定の型の虜になりやすい。(「公募展の批判か?」と問われれば、「そうです」。)
 彼女にとって、今後の作品を問われる場は公募展ではないと思っている。「個展」で、新出美学を問うべき位置に来たと思っている。

 新出作品の基本にあるのは「生命、生命力」だろう。その緊張、充実、発散、乱舞、讃歌・・・「生きててよかった」。
 鍛えた力量を壊す勢いで、そこから生まれる新たな世界を楽しみにしよう。


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     ↑:左から、「満開 (2)」・F15、「満開 (1)」・F15号。


 小品としてピンクの作品があった。リフレッシュのための気軽な作品だろう。リフレッシュ、リフレッシュ・・・こういう作品があると嬉しくなる。将来の「大作・新出絵巻」にも大いに出場してもらいたい。




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     ↑:「開」・F150。


 大きな絵だ。しかも、意外に渋い。
 目に見える。しかも黒目ではなくて白目だ。何かを見ると言うよりも、生まれ出てくる目だ。「開」のプロローグだ。だから渋くまとめたのだろう。いくらでも華やかに変身する。開かれるのだ、身も心も。



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          ↑:「開-歩」・F120。


 いいですね~。何か変な絵で。緑に包まれた静かな動きです。あっ、だから「歩」かな?

by sakaidoori | 2013-05-08 23:57 | 時計台


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