栄通記

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2013年 04月 18日

2017)②「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 終了4月9日(火)~4月14日(日)

  

’13 
北海道抽象派作家協会四〇周年記念展 


 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2013年4月9日(火)~4月14日(日)
 時間:10:00~17:00
      (初日は13:00~、最終日は~16:00まで。)

※ オープニング・パーティー & コンサート ⇒ 初日 16:00~ 


 【出品作家】
 特別陳列:渡辺伊八郎 

 同人:今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、7名。

 一般:田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 小川豊(小樽) 宇流奈未(札幌) 萩野不二男(紋別) 平川玲子(岩見沢)・・・以上、7名


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.9)


 2004)①の続き。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)



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     ↑:同人・後藤和司


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 タイトルの記録ミス。しかも、目録に載せてあるタイトルは今作とも違う。

 おそらく、このグループでもっとも謎めいた作家は後藤和司だと思う。何が謎かというと、何をしようとしているのかがよく分からないからだ。今作は、「日本の自然、花鳥風月的な古雅とか画韻を表現している」と、言ってもいいかもしれない。そういう世界に託す画家の心象風景とも言い切れる。そして、こういう絵画を10年前にも追究していた。今作と似たようなもので、色合いなり、線描の綾なす世界がより濃密と記憶している。能舞台での雅で鋭き息吹を思ったものだ。

 その後、風月ムードを一掃するようにして、より現代的な抽象画を発表しだした。もっとも、氏の画歴は長いから、きっとそれ以前の世界も幾多の変遷があるのだろう。

 で、何を求めているのかがよく掴めない。「何かを見つめている」ことは間違いない。氏の絵画技術はたいしたものだと思っている。その技術と真摯な見つめる姿勢があれば、何でも描けると思う。が、見る人の視点を一つにさせず、あたかも「ただ今絵画実験中」という看板をかけ続けている。

 今展は記念展ということで、過去の自分と向き合っているみたいだ。きっと、いつもいつも何かと向き合っていて、その向き合う姿勢だけを僕らに見せているのだろう。



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     ↑:一般・宇流奈未、「eternity of existence」・180×270㎝×2枚組。


 以下は部分図です。


 
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 今年の一般作家は総じて元気がない。その中で一人気を吐いていたのが宇流奈未だ。ただ、広い空間で白壁も広く、しかも自作も白の空間がたっぷりあって、この図の黒はまだまだ迫力不足の感がした。これだけの大作なのに、自作と空間の余白に黒がこぢんまりと見えた。
 しかし、それを失敗とは言えないだろう。とにかく大きく描く、その大きさはどこまで大きくなるか、それを試した作品なのだから。

 タイトルは「生命と存在」と理解した。墨跡のような黒の塊だ。
 都会で一人で建っているようなビルディング、そこに北風が吹いてきて、風の精がビルに声をかけている、そんなやさしいイメージだ。きっと、この黒という生命体でこの壁全部を描き込む、それが作家のねらいだったのだろう。




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     ↑:一般・能登智子、全て「響」・S100 S100 F100。


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 あー、とても残念に思う。いつも能登智子の作品は見ている。ちょっとブルーな心象ムードで、しかも荒々しい。この激しい抽象画がどんな風に能登智子の心の中で拡がり変化していくのか、と楽しみにしている。

 が、いつも似た世界ばかりだ。確かに、今作は抽象模様の絵柄が濃密にはなっている。言葉通り、「一所」に「懸命」になっている。が、あまりに構図なり全体のムードが同じすぎて、というか安定しすぎて、「何故、もっと大胆に抽象しないのだろう?」、「何を怖がっているのだろう?」と思ってしまう。 

 一度、自己の世界を無視した、下手な絵を描けばいいのに。色で遊べないのならば、構図で遊べばいいのに。そこからもう一度はい上がって抽象したらいいのに。

 (失礼な言辞、お許し下さい。)




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     ↑:一般・萩野不二男、「秋」・F30。


 (重ねて失礼な言葉で紹介します。お許しを。)

 あー、たったの一枚だ。しかもF30という小ささだ。何のためにこの広い会場に参加しているのだろう?
 グループ展で、小品しか出品しない作家もいるだろう。それは決して悪いことではない。作家だって好不調があるし、量を描けない時もある。それでも親しいグループ展に参加して、自身の絵画テンションを高めるのには益になるだろう。大事なことだと思っている。

 が、今展の場合は、一般参加は単なる参加では困るのだ。見る方のテンションが下がる。広い会場を贅沢に使って見せる場だ。自己の姿をさらすと同時に、他の作品との響き合いという要素もある。

 面白い画風なのに、もっとテンションを高めた姿を見たかった。次回は大きな世界をお願いします。

by sakaidoori | 2013-04-18 21:59 | 市民ギャラリー


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