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栄通記

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2013年 04月 14日

2011)「石と木のかたち 同時開催『In My Room』(坂本伸雄の場合)」 本郷新 3月19日(火)~4月14日(日)


コレクション展 石と木のかたち 

  (坂本伸雄の場合)
 



 会場:本郷新記念札幌彫刻美術館・本館
      中央区宮の森1条12丁目
     電話(011)642-5709

 会期:2012年11月17日(土)~4月14日(日)
 休み:平日の月曜日
 時間:10:00~17:00
 料金:一般 300円 65歳以上 250円 高大生 200円 中学生以下 無料

 主催:当館 


◎ 同時開催

     「In My Room
   

  同期間中同会場の一角で、吉成翔子(12月6日・日まで)から始まり板本伸雄まで、5人が入れ替わって展示。

 【参加作家】
 吉成翔子 11月17日(土)~12月16日(日)
 向川未桜 12月18日(火)~1月20日(日)
 引山絵理 1月22日(火)~2月17日(日)
 池田悠太 2月19日(火)~3月17日(日) 
 板本伸雄 3月19日(火)~4月14日(日)

ーーーーーーーーーーーーーーーー(4.13)


 5人の連続展の最終章「坂本伸雄 展」です。そして今日の4月14日が最終日です。


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 オーソドックスな胸像、力強さと前進ムードの男性像、ちょっと微笑ましい今風、キリスト教のモチーフを借りて精神性の追究・・・、少ない作品ですが、いろいろと試みている坂本伸雄展です。自分の形を意図的に固定化せず、素材、テーマ、ムードと自分自身と対話しているみたいです。


   1985年 秋田県生まれ
   2007年 北海道教育大学札幌校芸術課程美術コース卒業
          札幌市在住


 まだ30歳にならない若さです。10年後の姿を予想しながら作品を見ていって下さい。


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     ↑:「淡雪」・2013年 石膏。


 横顔は若い女性に見える。正面はそれりの年配者に見える。さて、恋人なのか?お母さんなのか?いずれにせよ、愛おしいというか大事な人を想定しているのでしょう。女性に対する思慕、なのでしょう。




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     ↑:「煙」・2013年 ニセアカシア。


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 著名作家の要素が幾重にも織り込んでいる感じ。手元の表現は本郷新を間違いなく意識しているだろう。それらは模倣と言うこともできるだろうが、むしろ、積極的な修得だ。すべては盗みから始まる。いかに自分のものにするかだろう。
 足下のリアルさがお気に入り。



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     ↑:「balloon」・2013年 タモ。


 色も入って可愛く楽しく。もちろん今作のセールスポイントはフックラとしたボリューム感です。この量魂と子供の仕草や色合いが、将来どういう大作を生むのだろう。



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     ↑:「Snowbeads」・2013年 ホワイトセメント。


 とにかく今展は素材にこだわる。さて、ホワイトセメントの成果はどうなのだろう?



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          ↑:「鼓動」・2007年 石膏。


 もしかしたら卒業制作作品かもしれない。全てはここから始まる、という出品意図か?




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     ↑:「IW」・2011年 石膏。



 
 今年の制作作品は小品ですが、日頃暖めていた構想を明快にさせる、そんな試み展でしょう。これらの工夫、努力、構想が大きくカッポするのを楽しみにしよう。



 最後に、「In My Room展」について。
 5作家参加した中で3作家を見た。それぞれの個展を「刺激度」という視点で言えば、少しばかりオーソドックスに感じた。が、こうして続けて見ると、立体作品が親しくなってしまった。「次はどんな作家かな?彼らは5年後、10年後にはどうなるのかな?」とか、品定め的なスケベ根性で見たり、心の中で「頑張れよ」と、励ましたくもなったりと、それなりに楽しませてもらった。
 また、写真撮影もフリーだし、ブログ掲載も問題がなさそうだ。その辺りを含めて、当館学芸員の心意気を感じて、それも多いに嬉しいことだった。

 グループ展もいいのだが、やっぱり個展だ。小なりともその人一人で完結するという個展が発表の基本だと思っている。なぜなら対話が生まれるからだ。

 当館の今年の予定はどんな感じだろう。現役作家の展示を期待しよう。

by sakaidoori | 2013-04-14 01:15 | ☆本郷新彫刻美術館


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