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栄通記

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2013年 04月 11日

2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)

  

高田洋三 個展   PROTO LANDSCAPE  

         
 会場:CAI02
      中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2   
      (地下鉄大通駅1番出口。
    ※注意⇒駅の階段を下りてはいけません。
          昭和ビルの地下2階です。)
     電話(011)802-6438

 会期:2013年4月6日(土)~4月27日(土)
 休み:日曜・祝日  
 時間:13:00~23:00

※ オープニング イベント ⇒ 初日 19:00~ 
                  20:00~  アーティスト・トーク ゲスト:露口啓二 北川陽稔  

 主催:当館 

ーーーーーーーーーーーーーーー(4.6)


2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_1075313.jpg




2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_108581.jpg




 非常に知的な写真展だ。
 合成写真のようにみえるがそうではない。静かで冷めた空気が支配的だが、ドロッとした肉声も伝わる。あれこれの要素を対立的に、そして並列的に組み合わせては仮想空間を徘徊している。


 そもそも被写体そのものが変なところだ。
 米国アリゾナ州の砂漠地帯に二つの実験都市(今も人は住んでいる)、実験施設(今は保存状態)がある。現代の都市空間を意識しつつそこからは隔絶して、砂漠地帯に近未来都市や理想郷を創造し、現に生活して実験しようとする場所だ。アメリカ映画の近未来バーチャル空間を実際に演じているところと理解している。が、はっきり言ってあまりに欧米的でよくはわからない。「砂漠」という概念も日本の生活からは無縁だ。そこでの実験都市など、面白いと思うがどこか雲をつかむ気分だ。「さすがはアメリカ人」と言うしかない。これもフロンティア精神なのだろう。無から有を作るという。

 そこに撮影者は長期に滞在し、その「場」を切り取った。
 会場右半分は、「アーコサンティー」と名付けられた実験都市だ。2008年当時、計画の5%が完成し、約60人が住んでいた。
 会場左半分は、「バイオスフィア2」と呼ばれる実験施設だ。そこは既に「自給自足という実験生活」は終了し、本来の機能は停止して、施設だけが保存されている場だ。


 被写体の説明が長くなった。そんなことには一切関係なく、僕は山田洋三氏の嘘と誠を味わった。上記の説明は後付的知であり、撮影者の問題関心を確認するようなものだ。そんなことを知らなくても・・・否、知らない方が「不思議不思議山田空間」を正直に楽しめるだろう。



2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_1125215.jpg
     ↑:(今も生活しているアーコサンティー。屋根裏的雰囲気で、生きているのだが、別次元の感覚だ。)




2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_11252633.jpg
     ↑:(今も生活しているアーコサンティー。)





2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_1128876.jpg
     ↑:右側がアーコサンティー、2010年4月。将来のこの都市の模型プランであろう。
     ↑:左側は保存施設のバイオスフィア2、2009年2月。全景写真だろう。




2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_11325061.jpg
     ↑:(保存施設のバイオスフィア2。緑が目につくのは自給自足のための植物を必要としたからだろう。人工自然の意味もあるかもしれない。)




2006)①「高田洋三 個展(写真) 『PROTO LANDSCAPE』」 cai02 4月6日(土)~4月27日(土)_f0126829_1134108.jpg
     ↑:(保存施設のバイオスフィア2。「誰も居ない水族館・・・」、そんな空間だ。これも一つの別次元なのだろう。)





 項を改めて②に続きます。続けて書きます。何点か個別作品を載せて嘘と誠の世界に入ろう。撮影者の言葉で言えば、「装置」としての写真風景だ。




  

by sakaidoori | 2013-04-11 12:15 | CAI02(昭和ビル)


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