人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2013年 03月 25日

1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)

  

CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展       

         
 会場:CAI02
      中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2   
      (地下鉄大通駅1番出口。
    ※注意⇒駅の階段を下りてはいけません。
          昭和ビルの地下2階です。)
     電話(011)802-6438

 会期:2013年3月23日(土)~3月30日(土)
 休み:日曜・祝日  
 時間:13:00~23:00

※ 開催祝賀会 ⇒ 初日 19:00~ 

 【参加作家】
 阿部芳美 阿武勝広 阿武奈津実 伊勢千絵子 金侑龍 小林龍一 コイマウ 坂庭夢都美 佐々木幸 佐々木達郎 下澤央彩 高橋亜紗子 竹中昭子 山内絵理・・・以上、14名

ーーーーーーーーーーーーーーー(3.23)

 昨日は栄通夫婦の文化の日であった。(長い前置きです。)

 富士フォトサロンで、「なんたってモノクロ」で一気にハイテンションになった。

 三岸美術館で久しぶりにミニ・コンサートを聴く。ピアノとクラリネットの競演だが、ピアノ佳人の黄色い衣装があでやかなこと!またまた圧倒された。稚内から来られた若い女性二人で、「遠方から弾きに来た」、という気合いがあった。

 次は近くの近代美術館で「アイヌ展」だ。「工芸品」とパンフにあり、博物展的な要素を想像していた。これがまたまた宜しい。アイヌ美術家としてはビッキが有名だ。ところが、僕は彼しか知っていないのだ。そのこを痛感した。それに、ビッキ的世界がアイヌの全てを語っていると思いこんでいた。思い込みは時には力になるが、それも適度にモデル・チェンジせねばならない。今展はそういう機会であった。
 「工芸展」ではあったが、「アイヌー工芸展か?現代美術展か? 彫刻(木彫り)、テキスタイル展」それくらいのネーミングが欲しかった。

 次は、そもそもの本日の目的であった旭丘高校合唱部演奏会だ。キタラ大ホールだ。オーソドックスにクラッシック、荒城の月などの文部省唱歌、キャンディーズ・メロディーやウルトラマンを歌って踊って、最後はOB・OG参加と盛りだくさんだ。踊りの時、歌う時と同じ制服で、それは仕方がないのだが、胸にワン・ポイントとか、髪飾りとか、ネッカチーフとか、何か色で添え物が欲しかった。もっと明るくなっただろう。
 来年はフィレンチェからオファーが来ているという。サン・ピエトロ大聖堂で歌うのだ。おめでとう。(あたしも行きたいよ。)それで定期演奏会は中止という嬉しい報告、お決まりのアンコール、いよいよ最後は旭丘高校校歌である。

1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_13464817.jpg



 この余韻を引きずって帰ろうか、CAIによろうか?ドニチカ・切符だ、ままよ良い展覧会であれ、と足を運んだ。


     ※※※※※※※※※※※


 CAIアート・スクール卒業展だ。これが久しぶりの見応えだ。半分近くの作品がかなりのお気に入りだ。文化の日の一日を楽しく飾ってくれた。
 今展の良い点というか、特徴の第一は大きく見せていることだ。もちろん全員ではない、。が、それは当然だ。何と言っても若い人は「大きく沢山」、これが基本だ。上手さ、質の密度を見せる必要はないと思っている。今何をしたいか、それを大きく表現することが第一だ。その人の実力は常に作品の中にへばりついている。見せ方も大事だが、見せ方以前の悩ましき作業に没頭だ、その姿を見せればいい。評価される以前の、自己の立脚点、模索する姿を視覚化する努力が一番だ。生まれいずる悩みだ。

 美術表現なんて、一種の熱病かもしれない。熱が冷めたら止めるかもしれない。それでいいではないか。少なくとも、熱のある間はうめき声だ。勘違いが嵩じて、歓喜のもだえ声だ。それが天から降りてきたら最高だろう。


 会場は2部屋。

1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_1402358.jpg




1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_145105.jpg



      -----


1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_14145665.jpg




1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_14152531.jpg





 本論に入る前が長すぎた。すいません。一点だけ載せて②に行きます。


1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_14225696.jpg
     ↑:kim yuryong(金侑龍、「 「   」 」・デジタルプリント。



1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_14252722.jpg


1990)①「CAI現代芸術研究所 第十七期生卒業制作展」 cai02 3月23日(土)~3月30日(土)_f0126829_14253853.jpg



 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の指導者、故・金日成(キム イルソン)、故・金正日(キム ジョンイル)親子の写真だ。特大葬式会場での遺影写真のようだ。

 見てわかるように、そのまんまの金親子だ。現代美術特有の風刺や揶揄や批判やレトリックなどはこれっぽっちも無い。若い人で、金親子を知らなければ、金侑龍の親族なのかと思うかもしれない。
 結論から言えば、この作品は金侑龍だけの為の作品だ。在日朝鮮人として、一体この親子は何だったのか?この親子の血を引いている現国家元首の存在とは何なのか?北朝鮮とは何なのか?在日の自分とは何なのか?をきっちりと向き合う。それだけの作品だ。

 「そんなこと、わかりきっていることでしょう。何もお金をかけて、こんな大きな写真で見なくっても。そんなにこの親子が大好きなの?」

 もっともな意見だ。だが、彼、金侑龍にとって、美術を芸術を志す人間にとって、人間を見つめる人にとっては、避けては通れない人物であり現象なのだ。「いったい、この親子は何だったのか?何なのか?オレにとっては何なのか?」



 続けて②に続く

by sakaidoori | 2013-03-25 15:13 | CAI02(昭和ビル)


<< 1991)②「CAI現代芸術研...      1989)①「御代田晃 写真個... >>